AI と転職
面接対策でAIを使ったと面接官にバレるかは断定できない AIの回答を職務経歴書と照らし、ありきたりな文は削るか自分の経験で書き直す
AIで面接対策をしたと面接官に分かるかは断定できません。架空の3人で作った6本には同じ型があり、手順を確かめた経理職の1本には職務経歴書にない状況も入りました。回答を一文ずつ照らし、削るか自分の経験で書き直す手順を紹介します。
公開 2026年9月27日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・AIで準備したと面接官に分かるかは断定できない
- ・架空の3人で作った6本には同じ型があり、その3人とは別に用意した経理職の1本には職務経歴書にない具体的な状況も入った
- ・AIの回答を職務経歴書と照らし、ありきたりな文は重複なら削り、必要なら自分の経験で書き直す
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面接対策で、職務経歴書をChatGPTなどに渡し、回答を作らせた。そのまま話すと、AIを使ったことが面接官に分かるのでしょうか。確認できた資料からは、バレるともバレないとも断定できません。ただ、架空の3人について同じ3問の回答を2回ずつ作ると、6本とも成果の答えに「〜学びました」で終わる教訓が入りました。この型は、職務経歴書と照らす場所を絞る手がかりになります。
AIで面接対策をしたと分かるかは断定できない
面接官が、受け答えだけから「AIで準備した」と判断できるかを示す数字は、今回確認した資料にはありません。AIで回答を作った人と自分で作った人を面接官に見分けてもらう比較もありませんでした。
dodaが2025年9月8〜11日に中途採用の選考に関わる2,000人へ行った調査では、面接で重要と思う内容の上位5項目である受け答えの仕方、誠実さ・素直さ、経験、転職理由、志望動機が43.1〜51.1%に並びました。これは重要だと思う内容を尋ねた複数回答で、合否やAI利用の判定を測った数字ではありません。受け答えと経験の両方が挙がっているため、この記事では、言い回しを整えるだけでなく、聞き返された文を自分の経験で説明できるかを確かめます。dodaは転職サービスの運営会社です。出典は、2026年9月26日確認の「採用担当者のホンネ-中途採用の実態調査 転職で面接官が見ているポイントは?」です。
SHIFT AIが2026年5月20〜24日に採用・人事担当者503人へ行った調査には、書類からAIの利用を疑ったときの対応を尋ねる設問があります。同社が中途採用担当者の結果として示した「面接でスキル・経験を深掘りして実力を直接確認している」は34.7%で、複数回答のうち最多でした。ただし、公表資料には、この設問に答えた人数が書かれていません。面接の受け答えからAI利用を疑った調査でもありません。この調査から言えるのは、書類からAI利用を疑ったとき、面接で経験を深掘りして確かめる対応が多いことまでです。回答には、深掘りされても自分の経験で答えられる文だけを残します。SHIFT AIは生成AIの学習サービスを運営する会社です。出典は、2026年9月26日確認の「【採用担当者503名に調査】新卒採用担当の64.0%が"AI書類"で選考落とし経験あり」です。
どちらの調査からも、AIで準備した回答を面接官が見抜けるとは言えません。この記事では、面接で聞き返されたときに、その文に当たる経験が自分にあるかを確かめられる回答に直します。
6本とも、成果と強みの回答に同じ型の文が入った
同じ形が出た場所は、後で見直す場所を絞る手がかりになります。2026年9月26日、人材紹介4年・人事採用6年超、事務機器の法人営業9年、特別養護老人ホームの介護職員6年という架空の3人について、「1分の自己紹介」「いちばん成果を上げた経験」「強み」の回答を2回ずつ作りました。数えた6本は、この3人分です。
次の頼み方は、6本と、3人とは別に用意した経理職の1本で使ったものです。
転職の面接の準備をしています。下の職務経歴書をもとに、面接で聞かれたときの回答を作ってください。
Web 検索や外部の資料、ツールは使わず、貼った文章だけを見て答えてください。
1. 「1分ほどで自己紹介をお願いします」
2. 「これまでの仕事で、いちばん成果を上げた経験を教えてください」
3. 「あなたの強みは何ですか」
(ここに職務経歴書を貼る)
Codex CLIは、ターミナルからAIに依頼する道具です。ChatGPTのアプリとは入口が異なり、回答にはgpt-5.6-solを使いました。そのため、手元のChatGPTの回答にも同じ形が出ると確かめた結果ではありません。
| 見る位置 | 6本に出た形 | 出た数 |
|---|---|---|
| 成果の答えの中 | 「〜学びました」で終わる教訓 | 6本(末尾は5本) |
| 強みの答えの冒頭 | 「私の強みは、〜ことです。」 | 6本 |
| 自己紹介の末尾 | 「本日はよろしくお願いいたします」などの挨拶 | 6本 |
成果の答えでは、「〜の大切さを学びました」が3本、「〜が重要だと」「〜が必要だと」「〜が成果につながると学びました」が各1本でした。5本では教訓が最後の文で、介護職員の1本だけは教訓の後に抱負が続きました。たとえば、営業の回答には次の文が入りました。
この経験から、お客様の話をよく聞き、表面的な要望だけでなく、幅広い課題に対応することの大切さを学びました。
教訓として書かれた中身は、6本とも職務経歴書にそのまま書かれていたものではありません。経歴書の事実から一般的な教訓を作って足した形で、営業と人事の回答には、職務経歴書にある「自己PR」欄の言い換えに近いものもありました。
同じ頼み方で介護職員の回答をもう1回作ると、教訓は「この経験を通じて、」で始まり、その後に抱負が続きました。この1本は上の6本には含めていません。教訓を探すときは書き出しや最後の文に限定せず、成果の答えの終わり近くにある**「〜学びました」で終わる文**を見ます。
2026年9月27日に別に用意した、架空の経理職8年の回答でも、成果の答えに教訓の文が入りました。ただし、強みは「私の強みは、」で始まり、「〜点です」で終わりました。したがって、強みを探すときは文末を「〜ことです」に限定せず、「私の強みは、」で始まる文を見ます。この経理職の1本は手順を確かめるためのもので、上の6本には含めていません。
まず、回答の全ての文を職務経歴書と照らす
見直しの最初の作業は、自己紹介、成果、強みの順に、挨拶を除く全ての文を職務経歴書と照らすことです。文を句点で分け、状況、相手、担当した仕事、自分の行動、結果を確認します。
- 文全体が合うなら残します。
- 一部だけ合うなら、合う部分だけを残し、広げられた部分を外します。
- 該当箇所がないならいったん外し、自分の記録や記憶で事実だと確かめられた場合だけ戻します。
別の頼み方で1回作った、架空の社内ヘルプデスク5年半の回答でも、この手順を確かめました。職務経歴書に「工場3拠点のプリンター・無線LANの一次切り分け」とあり、回答が「工場3拠点のネットワーク障害の一次切り分け」となっていた例です。一致は一部だけなので、「ネットワーク障害」と広げず、職務経歴書にある「プリンター・無線LAN」を残します。この人は、6本の3人とも経理職とも別の例です。
架空の経理職8年の職務経歴書には、「取引先約300社の売掛金の入金消込」とあります。別の行には、2024年に入金消込をExcelの関数とマクロで一部自動化し、月次決算の締めを7営業日から5営業日に短縮したとあります。AIの回答には、次の文も入りました。
当時は、取引先約300社の入金消込に時間がかかり、月次決算を早く締めるうえで負担の大きい業務になっていました。
「取引先約300社」と「月次決算」は経歴書にあります。しかし、入金消込に時間がかかっていたことや、負担の大きい仕事だったことは書かれていません。 職務経歴書にはない状況でも、数字と仕事名が入ると具体的に見えます。事実かどうかは本人にしか確かめられません。また、「取引先約300社」は入金消込の担当範囲としてあるだけで、自動化したときの相手としては書かれていません。「取引先と調整した」のような相手を加えた文があれば、その部分は該当箇所がないため外します。上司や他部署を推測して補いません。
ありきたりな文を、自分の回答から探す
職務経歴書との照合が終わったら、次は年、数字、担当した仕事、具体的な場面、結果がなく、評価・教訓・抱負だけを述べる文を探します。この記事では、その文を「ありきたりな文」と呼びます。
見つけやすい順番は次のとおりです。
- 成果の答えの終わり近くにある、「〜学びました」で終わる教訓。後ろに抱負が続く場合もあります
- 「私の強みは、」で始まる文
- 自己紹介の最後の挨拶より前にある抱負
経理職の回答にあった次の文も対象です。
私の強みは、数字の小さな食い違いも放置せず、原因を確認して解決できる点です。
これは職務経歴書の自己PRにある「数字の食い違いを放置せず、原因を確かめてから締める」の言い換えです。「原因を確認して解決」は行動に見えますが、どの仕事で何を確認し、何が変わったかは分かりません。経歴書に根拠があるため作られた事実ではない一方、具体的な仕事と結果がないため、書き直す対象にはなります。
重複なら削り、必要なら自分の経験で書き直す
削るか書き直すかは、文の役割ごとに決めます。
| 文の役割 | 扱い |
|---|---|
| 成果の答えにある教訓 | 同じ成果を言い換えているだけなら削る。必要な説明なら、確かめられる経験で書き直す |
| 「私の強みは、」で始まる文 | 強みを一文で答える役目があるため削らず、経歴書にある仕事と行動を入れて書き直す |
| 自己紹介の抱負 | 希望する仕事や転職理由と照らし、具体的なら残す。合わないか、同じ自己紹介の中で重なるなら外す |
| 挨拶 | 経歴の説明ではないため照合や書き直しはせず、自己紹介の最後に1回だけ残す |
経理職の成果の答えは、冒頭で「入金消込業務を改善し、月次決算の締めを7営業日から5営業日に短縮した」と述べていました。後半の教訓を、2024年の自動化と締め日の短縮で書き直すと、冒頭と同じ事実の繰り返しになります。この場合は教訓の文を削ります。
強みの文は削りません。先ほどの架空の社内ヘルプデスクの回答が「利用者の困りごとを拾い上げ、継続的な改善につなげられることです」だけなら、職務経歴書にある行動を入れ、「問い合わせ記録から多い内容を拾い、同じ問い合わせが減るように手順や資料を整えられることです」と書き直します。その後に同じ手順書の話が続くなら、後ろの重複を削ります。
新しい説明を書くときは、職務経歴書や手元の記録で確かめられる要素だけを使います。
- いつの仕事か
- 何を担当したか
- 自分が何をしたか
- その結果、何が変わったか
「誰を相手にしたか」は、記録にある場合だけ加えます。重複を確かめる範囲は、自己紹介、成果、強みのそれぞれの答えの中です。質問が違えば同じ経験を使う場合があるため、3つの答えをまたいだ重複は削る条件にしません。
削って答えが短くなっても、一般的な教訓で埋めません。質問に答えるための別の事実が職務経歴書にあれば足し、なければ短いままにします。最後に、経歴書か自分の記録・記憶で確かめられない事実が残っていないか、同じ答えの中で事実を繰り返していないかを確認します。
この見直しで分からないこと
この記事の見直しをしても、AIを使ったと面接官に分からなくなるとは保証できません。深掘りに答えられるようになるか、評価が上がるかも確かめていません。
この見直しで確かめられるのは、回答の事実が自分の経歴にあるか、同じ答えの中で事実が重なっていないかです。同じ型があってもAI利用の証拠にはならないため、型だけを理由に削らず、事実の根拠と文の役割で判断してください。
よくある質問
面接でChatGPTを使うとバレますか?
事前にChatGPTなどで回答を準備したと、面接官が受け答えから判断できるかは断定できません。一方、面接の最中にChatGPTの回答を読み上げるか言い換えた人は、使わなかった人より内容の評価が高く、誠実さの評価が低かったという実験があります。論文はこの行為をAI cheatingと呼んでいます。これは米国・カナダの回答者が英語で受けた、事務アシスタントという模擬の職種の非同期録画面接です。事前にAIで準備して面接では自分で話す場合の実験ではなく、評価者がAI利用を見抜いたかも調べていません。出典は、2026年9月26日確認の「ChatGPT, can you take my job interview? Examining artificial intelligence cheating in the asynchronous video interview」です。
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