AI と転職
面接に落ちた理由がわからないとき 今回のやり取りを書いてAIに渡し、原因を考える
落ちた本当の理由は企業にしか分かりません。今回の面接を思い出せる範囲で書いてAIに渡し、原因として挙がった内容を記録の引用まで戻って確かめ、分からない点と分ける手順を紹介します。
公開 2026年9月27日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・今回の面接を思い出し、やり取りごとの記録と面接全体の記録を分けて書く
- ・求人票と面接の記録だけを材料にするプロンプトを使う
- ・AI が挙げた原因を引用元まで戻り、記録から分からない点と分ける
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面接に落ちた理由が分からないと、何がダメだったのかを AI に聞きたくなります。詳しいメモがなくても、まずは今回のやり取りを思い出せる範囲で書いてください。この記事のプロンプトでは、原因ごとに根拠となる記録の行を引用し、記録にない答えを補わず、分からない点を分けるよう頼みます。返ってきた原因は、その引用まで自分で戻って確かめます。
例に使うのは、法人営業として勤怠管理クラウドを導入してきた人が、カスタマーサクセスの一次面接を受けた架空のやり取りです。ざっくりした記録で普通の頼み方を同じように 3 回送ると、実際の答えが記録にないのに、3 回とも答えのできが悪かったと決めつけ、それを落ちた原因として挙げました。回答例には、作った数字と経験も入りました。
今回の面接を、思い出せる範囲で書く
面接中にメモを取っていなくても、覚えている質問と答えから始められます。記録は、質問ごとに繰り返す部分と、面接全体について 1 回書く部分に分けます。
質問ごとに書く
- 主な質問: 覚えている言葉に近い形で書く
- 自分が答えた内容: 実際に口にした要点だけを書く
- 続けて聞かれた質問: 深掘りされた言葉を、覚えている形で書く
- 深掘りへの答え: 続けて聞かれた質問に、実際にどう答えたかを書く
- 詰まったところ: どの質問で、どう答えられなかったかを書く
- 面接官の補足や反応: 訂正された言葉、うなずいた場面、メモを取った場面などを書く
- あとで思い出した事実: 面接では言っていないことだと分かるように分けて書く
主な質問と深掘りされた質問は、なるべく面接官の言葉に近づけます。自分の答えは逐語でなくてよく、実際に話した要点で構いません。
面接で言ったことと、あとで思い出した事実は分けてください。架空の例では、「導入後に使われなくなった会社はあったか」と聞かれて「特にありません」と答えたあと、実際には 2 社あったことを思い出しています。この場合は、「面接での回答: 特にありません」「あとで思い出した事実(面接では言っていない): 実際は 2 社あった」と別々に書きます。原因を考えるときに使えるのは、面接官へ実際に伝わった回答のほうです。
半分だけ覚えているなら、「〜と聞かれた気がする(自信がない)」のように、確かさも一緒に残します。まったく覚えていない箇所は、もっともらしい言葉で埋めません。「覚えていない項目」をすべて並べる必要はなく、書いたやり取りの途中に空白があるときだけ、その位置に「覚えていない」と置けば十分です。
面接全体について書く
- 逆質問と相手の答え
- 予定時間と実際の面接時間
- 不合格の連絡に理由があったか
反応や時間は、書いてあっても意味を一つに決められないことが多い情報です。「うなずいたから評価された」「予定より早く終わったから、その時点で落ちていた」とは読まず、判断できないことを分けるために残します。
求人票と面接の記録だけで振り返るプロンプト
求人票は、実際に応募したときの仕事内容、必須・歓迎を含む応募要件、選考の流れを使います。面接の記録には、「今回の面接を、思い出せる範囲で書く」で整理した主な質問と答え、深掘りされた質問とその答え、詰まったところ、面接官の補足や反応、あとで思い出した事実を入れます。逆質問と相手の答え、予定時間と実際の時間、不合格の連絡も続けて入れてください。
プロンプトの【面接のメモ】が、この記事でいう「記録」です。プロンプトの「考えられる理由」を、この記事では「原因」と呼びます。
次の文面をそのまま貼り、「(ここに、求人票の……)」と「(ここに、面接で聞かれたこと……)」で始まる 2 か所の欄を自分の内容に置き換えてください。
転職の面接に落ちました。下の【応募した求人】と【面接のメモ】だけを材料に、振り返りを手伝ってください。
- メモの各行について、そのやり取りから面接官が何を確かめようとしていたと考えられるかを書いてください
- 落ちた理由は断定しないでください。考えられる理由を挙げるときは、根拠にしたメモの行をそのまま引用してください
- メモに書いていない私の答えの中身(何を話したか)を想像で補わないでください
- 回答例を書くときは、メモと求人にない数字や経験を使わないでください。入れる場所は( )で空けてください
- 最後に、このメモでは判断できなかったことと、次の面接で書き留めておくとよいことを、箇条書きで挙げてください
【応募した求人】
(ここに、求人票の仕事内容・応募要件・選考の流れを貼る)
【面接のメモ】
(ここに、面接で聞かれたこと、自分の答えの要点、続けて聞かれたこと、詰まったところ、面接官の補足を書く)
出力は長くなることがあります。まず、原因の候補が並ぶ部分を読み、次の節の手順で一つずつ確かめてください。回答例は、原因を確かめたあとで読みます。
ざっくりした記録で落ちた理由を聞くと、答えの中身まで決めつけられる
普通の頼み方と、上のプロンプトを比べました。使ったのは、架空の求人 1 件と、同じ人の架空の一次面接です。
ざっくりした記録は、「自己紹介、転職理由、志望動機、これまでの成功体験を聞かれた」「途中で少し詰まった」「雰囲気は悪くなかったと思う」「3 日後に不合格の連絡。理由は書いていなかった」という内容です。実際に何と答えたかがないまま、「なぜ落ちたのか振り返って」と同じ頼み方を 3 回送ると、3 回とも答えのできが悪かったと決めつけ、それを落ちた原因として挙げました。回答例には記録にも求人にもない数字と経験が入り、具体的な答えの文言まで作ったのは 1 回です。
例えば、ある回答例には次の一文がありました。
そこで部署別の説明会と運用マニュアルを提案し、3か月で利用率を40%から75%に改善しました。
部署別の説明会、運用マニュアル、3 か月、40%、75%は、どれも渡した記録と求人にはありません。自分の経験としては使えない内容です。
詳しい記録には、転職理由、利用が止まった会社への対応、解約を防ぐ方法、逆質問という 4 つのやり取りを書き、不合格の連絡は「総合的に判断した結果」とだけ記しました。普通の頼み方を 3 回送ると、4 つのやり取りは毎回すべて取り上げられました。一方で、面接では現職の事情を答えきれず、その事情は記録にも書かれていないのに、回答例は現職の事情を 3 回とも作りました。利用が止まった 2 社の原因と対応も 2 回作りました。
上のプロンプトは、ざっくりした記録と詳しい記録で各 3 回、合わせて 6 回送りました。数えた 6 回では、記録にない答えを前提にした原因、作った数字、作った経験は 0 回でした。6 回すべてで、原因の根拠となる記録の行が引用され、判断できないことと次に書き留めることも挙がりました。引用、判断できないこと、次に書き留めることは、どれもプロンプトで直接頼んだ内容です。
次に書き留める内容として、主な質問、自分の答え、深掘り、詰まったところ、補足や反応は 6 回すべて、逆質問は 5 回、時間は 3 回で挙がりました。これは AI が挙げた回数であり、各項目を加えた効果を個別に測った数字ではありません。
これらの出力では、OpenAI のモデルを、ChatGPT のアプリではなく開発者向けの道具(Codex CLI)から呼びました。設定上のモデルは gpt-5.6-sol です。
AI が挙げた原因を、引用された記録まで戻って確かめる
引用が付いていても、その原因が記録から直接言えるとは限りません。出力にある「面接官が確かめようとしていたこと」も推測です。原因の候補を上から一つずつ見て、その直下にある引用と照らしてください。
- 引用が実際の記録と同じか: 違っていれば、その原因は採りません。
- 原因が、引用から直接言える範囲に収まっているか: 引用より話が広がった部分は採りません。
- 面接官の評価や他の応募者など、記録にない話が足されていないか: 足されていれば、原因ではなく「判断できないこと」へ移します。
- 求人票を根拠にしているなら、該当する行が実際にあるか: 行がなければ採りません。行があっても、面接官が合否で重く見たかは「判断できないこと」へ移します。
- この記録だけでは判断できない点が残っていないか: 残っていれば、推測で埋めず「判断できないこと」のままにします。
例えば、詳しい記録には、次のやり取りがあります。
「解約を防ぐために何をするか」と聞かれ、営業のときのように「定期的に訪問する」と答えた。面接官は「当社はオンラインでの支援が中心です」と補足した
ここから直接確かめられるのは、質問、実際の回答、面接官の補足です。面接官が「当社はオンラインでの支援が中心です」と補足したことと、「定期的に訪問する」という回答に違いがあった可能性までは検討できます。一方、「この回答が決め手で落ちた」「オンライン支援の能力がないと評価された」とは言えません。
この読み方を別の架空の面接でも確かめました。食品メーカーで採用を 4 年経験した人が、ソフトウェア会社の採用担当を受けた想定です。1 回の出力に挙がった原因 5 つにはすべて記録の引用が付き、記録にない答え・数字・経験は作られず、判断できないことが 13 項目に分かれました。ただし、2 つの原因は引用より先へ話が広がっていました。
一つは、「辞退が減ったのは座談会のおかげだと、どうやって確かめましたか」と聞かれ、辞退率を覚えておらず「体感として減った」と答えたやり取りです。出力はこの行を引用したあと、次のように続けました。
特に採用担当には、採用数や辞退率などを見ながら改善する姿勢を求めていたことも考えられます。
求人と記録には、企業がその姿勢を求めていたとは書かれていません。もう一つは、歓迎条件の経験がないという回答から、他の応募者との比較へ話を広げた原因でした。どちらも引用自体は正しくても、引用より先の部分は採りません。求人票の記載を使った原因なら、まず仕事内容や応募要件のどの行が根拠かを確かめます。その行があっても、面接官がその点を合否でどれほど重く見たかは分かりません。
数えた 6 回とは別に、同じプロンプトをざっくりした記録と詳しい記録で 1 回ずつ再実行すると、境界を越えた例が出ました。ざっくりした記録では、質問一覧の 1 行だけを根拠に、次の原因が挙がりました。
回答の中で、必須条件との一致が十分明確に伝わらなかった可能性
直後には、実際の答えがないため判断できないと限定されていました。それでも、必須条件との一致が伝わらなかったかは記録から確かめられないため、原因としては採りません。数えた 6 回では 0 回だった「記録にない答えを前提にした原因」に近い境界の例が、別のこの 1 回では出ました。他の応募者との比較も原因の候補に挙がりましたが、これも記録からは判断できません。同じ出力の回答例には、求人票の仕事内容を本人の動機にした文もありました。
特に、導入後も継続的にお客様を支援する仕事を志望しています。
求人票に仕事内容が書いてあっても、本人がそう考えているとは限りません。自分が実際に考えていたことかを確かめ、違えば使いません。
詳しい記録の再実行では、逆質問について次の文がありました。
担当社数を尋ねたことで、業務量や顧客との関わり方に関心があることは示せています。
直後には、「一方、この行だけでは、面接官がこの逆質問をどう評価したかは判断できません。」と限定されていました。記録から確かめられるのは担当社数を尋ねたことまでです。関心が示せたという面接官の受け取りは分からないため、採りません。こうした限定が付いていても、上の確認は毎回必要です。
「次の面接で書き留めること」から使うのは、「今回の面接を、思い出せる範囲で書く」の項目に当たる提案です。「手応え」のような自分の印象は、面接官の評価を読めないため加えません。
まず、今回の面接で覚えている主な質問を一つと、自分が実際に答えた内容を書いてください。そこへ、深掘りされた質問とその答え、詰まったところを足し、上のプロンプトで振り返ります。返ってきた原因は、引用された記録と照らし、確かめられない部分を「判断できないこと」へ分けてください。
この振り返りで分からないこと
この手順で分かるのは、記録したやり取りから考えられる原因までです。企業が実際に付けた評価、本当の不合格理由、他の応募者との比較、採用枠などは分かりません。AI が挙げた原因を直せば、次の面接に受かるとも言えません。
確かめた範囲は、架空のカスタマーサクセス求人と 1 人分の架空の一次面接です。ざっくりした記録と詳しい記録を用意し、普通の頼み方と記事の頼み方で各 3 回、計 12 回の出力を比べました。記事の頼み方は、同じ記録でさらに 2 回再実行しました。別の架空の人事職の面接でも、記事の頼み方を 1 回使いました。他のモデル、ChatGPT のアプリ、別の職種や別の面接で同じ結果になるかは分かりません。
普通の頼み方と記事の頼み方では、複数の指示がまとめて違います。どの指示が結果の差を生んだかは切り分けていません。記録する各項目の有無による違いと、面接直後に書く効果も比べていません。
よくある質問
企業に落ちた理由を聞けば、教えてもらえますか?
企業に尋ねることはできますが、答えるかどうかは相手次第です。書類選考に落ちた理由が分からないときでは、聞いても理由が返ってこないことがある点と、書類と求人票を照らす振り返り方を扱っています。
面接のやり取りをほとんど覚えていない場合も振り返れますか?
覚えている質問と、自分が答えた要点だけを書いてください。やり取りの途中だけ思い出せない場合は、その位置に「覚えていない」と書きます。覚えていない項目をすべて並べる必要はありません。材料が少なければ、判断できないことが多く残ります。それを AI に埋めさせないのが、この頼み方の役目です。求人票も手元にない場合は、応募時のメールや保存したページを先に探します。似た求人で置き換えると、仕事内容や応募要件が変わります。
AI が原因をいくつも挙げたら、どれから直しますか?
数や並び順ではなく、引用から直接確かめられるかで分けます。引用が正しく、引用より話が広がっていない原因のうち、自分の答えを具体的に言い直せる箇所から準備します。他の応募者や面接官の評価を想像した原因は、直す対象にしません。