市場価値と年収

課長の年収は普通いくら? 同じ会社規模・年齢の平均と比べる

課長の年収の平均を、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和 7 年)から会社の規模と年齢別に概算しました。全体は約 870 万円ですが、1,000 人以上で約 1,120 万円、10〜99 人で約 650 万円と差があります。昇進直後に年収が下がる仕組み、自分の年収が低いかの見分け方、部長・係長の年収も載せています。

公開 2026年11月4日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること

  • ・課長級の年収(平均の概算)は全体で約 870 万円、会社の規模で約 650〜1,120 万円と開くこと。比べるなら同じ規模・同じ年齢の行と比べること
  • ・昇進直後に年収が下がることがあるのは、減った残業代を役職手当で埋めきれない時であること。課長級と係長級の平均の差は、小さな会社ほど小さいこと
  • ・自分の年収が低いかは、同じ行の平均 → 会社の等級表 → 転職なら残業代の扱いをそろえた求人、の順で決められること
目次開く
  1. 01課長の年収は大きな会社ほど高く、差は賞与で開く
  2. 02平均は高い人に引っ張られる。年収の中央値は統計に無い
  3. 03統計の「課長級」は、2 係以上か 10 人以上の課の長
  4. 04昇進直後に下がるのは、残業代が手当で埋まらない時
  5. 05平均では課長が高いが、小さな会社ほど係長との差は小さい
  6. 06自分の年収が低いかは、3 つの順で決める
  7. 07転職で課長になれば上がるとは、統計からは言えない
  8. 08よくある質問
  9. 09但し書き

課長に昇進したのに、残業代が無くなって年収が主任の頃より下がった。ネットで見る「課長の平均年収」と比べると、ずいぶん低い気もする。自分の年収は課長として低いのか、それともこんなものなのか。

課長の年収は、会社の規模と年齢で大きく違います。厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和 7 年)から平均を概算すると、課長級は全体で約 870 万円ですが、1,000 人以上の会社で約 1,120 万円、100〜999 人で約 780 万円、10〜99 人で約 650 万円です。統計の課長級の平均年齢は 49.5 歳なので、30 代の課長が全体の平均と比べると低く見えます。比べる相手は、下の表の同じ規模・同じ年齢の課長級です。

残業代が多かった人は、昇進直後に年収が下がることがあります。同じ人を昇進の前後で追った統計は見当たらず、どれくらいの人に起きるかは分かりません。目安として平均を並べると、係長級の月給には残業代などが 4.6 万円ほど含まれ、課長級にも 1.5 万円ほど残っています。役職手当の平均は月 4.35 万円で(別の調査の値です)、残業が多かった人ほど、減った残業代を手当で埋めきれなくなります。この先年収が上がるかは、会社の等級表に書かれた給与の決まり方しだいです。

課長級の年収(平均の概算、産業計)

年齢1,000 人以上100〜999 人10〜99 人
35〜39 歳約 1,096 万円約 721 万円約 627 万円
40〜44 歳約 1,141 万円約 781 万円約 648 万円
45〜49 歳約 1,119 万円約 790 万円約 661 万円
50〜54 歳約 1,155 万円約 807 万円約 668 万円
全年齢約 1,118 万円約 783 万円約 647 万円
参考: 部長級(全年齢)約 1,390 万円約 1,005 万円約 761 万円
参考: 係長級(全年齢)約 813 万円約 639 万円約 562 万円

年収は「6 月の月給(残業代を含む)× 12 + 前年 1 年間の賞与」で計算した平均の概算で、中央値ではありません。元の数字は厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 役職 役職第1表 役職、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(10 人以上の民営事業所、雇用期間の定め無しの一般労働者、男女計)です。

課長の年収は大きな会社ほど高く、差は賞与で開く

同じ課長級でも、1,000 人以上の会社と 10〜99 人の会社では年収の概算が約 1,120 万円と約 650 万円で、大きな会社のほうが 7 割ほど高くなっています。差がいちばん大きいのは賞与で、年間の賞与の平均は 1,000 人以上で約 321 万円、100〜999 人で約 181 万円、10〜99 人で約 127 万円です(同じ役職第 1 表)。

年齢でも変わります。35〜39 歳の課長級は、規模を問わない平均で約 830 万円です。300 人ほどの会社にいる 37 歳の課長なら、表の「35〜39 歳 × 100〜999 人」の約 721 万円と比べます。製造業に絞ると、同じ行は約 727 万円です(「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 役職 役職第1表 役職、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(C鉱業,採石業,砂利採取業/D建設業/E製造業)」)。

ネットでよく見る「課長の平均は月 52〜53 万円」は、残業代も賞与も入らない月の基本の額(所定内給与)です。年収に直すには、12 倍して賞与を足す必要があり、課長級の賞与は年収の 2 割前後〜3 割弱を占めます(小さな会社ほど割合が低くなります)。

平均は高い人に引っ張られる。年収の中央値は統計に無い

課長級の月の所定内給与は、平均 52.9 万円(役職第 1 表)に対して、真ん中の人(中位数)は 49.1 万円です。低いほうから数えて 4 分の 1 の位置の人は 40.3 万円、4 分の 3 の位置の人は 61.3 万円です(「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 役職 役職別第3表 役職、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値(産業計)」)。

年収の分布は公表されていないので、課長の年収の中央値は統計からは出せません。月給の中位数に賞与の平均を足して「中央値」とするのは、別々の集計を混ぜた数字になります。

統計の「課長級」は、2 係以上か 10 人以上の課の長

統計の課長級は、通常「課長」と呼ばれている人のうち、その課が 2 係以上からなるか、課長を含めて 10 人以上いる課の長です。呼び名が違っても同じくらいの職務の人は含み、課長代理・課長補佐は入りません(賃金構造基本統計調査の「役職及び職種解説」)。

部下が数人で係も分かれていない課の長は、2 係以上・10 人以上のどちらにも当たらず、同じくらいの職務と判断されない限り、統計の課長級に入りません。その場合、表の課長級の平均は、自分と同じ範囲の人の平均ではないことになります。

統計の解説には「主任」という語がありません。定義から推測すると、係長と同じくらいの職務の主任は係長級に入り、そうでなければ役職なしか、製造業などでは職長級に入ることもありえます。主任時代の年収を比べる時は、係長級と役職なしの両方を見てください。

昇進直後に下がるのは、残業代が手当で埋まらない時

課長になると、残業代の対象から外れる会社があります。統計では、係長級は月平均 15 時間の超過労働があり、月給に残業代などが 4.6 万円ほど含まれています。課長級は月 4 時間で、残業代などは 1.5 万円ほどです(役職第 1 表、産業計)。

代わりに付く役職手当は、支給された人の平均で月 4.35 万円です(「令和7(2025)年就労条件総合調査の概況」の第 18 表。役職別の内訳はありません)。手当の平均は係長なども含めた支給された人全員の平均で、2 つの平均は調査も、調べた月も、対象も違います。差し引きでどちらが多いかは言えません。言えるのは、主任・係長の頃に残業が多かった人ほど、減る残業代が大きくなり、昇進直後に年収が下がりやすいということです。

自分の場合は、主任時代の給与明細の残業代の月額と、今の役職手当の月額を並べると、どれだけ下がったかのおおよそが分かります。昇進前に手当と残業代を比べる方法は「管理職になりたくない。昇進を断ったら評価や居場所はどうなる?」にまとめています(課長になると残業代が無くなるとは限らない、という話も載せています)。

平均では課長が高いが、小さな会社ほど係長との差は小さい

平均どうしでは、課長級の年収は係長級より高く出ます。35〜39 歳・規模計で、課長級は約 827 万円、係長級は約 687 万円です。

ただ、その差は会社の規模で大きく違います。製造業の 35〜39 歳で見ると、100〜999 人の会社では課長級 約 727 万円・係長級 約 639 万円ですが、10〜99 人の会社では課長級 約 562 万円・係長級 約 545 万円で、17 万円ほどしか違いません(役職第 1 表、製造業)。

これは別々の人たちの平均の比較で、同じ人が昇進して何円上がるかではありません。言えるのは、小さな会社ほど課長級と係長級の平均の差が小さい、というところまでです。

自分の年収が低いかは、3 つの順で決める

自分の年収が低いかは、次の順に見ると迷いにくいと考えます。

  1. 同じ規模・同じ年齢の課長級の平均と比べる。 冒頭の表で、自分の会社の規模と年齢が交わる欄の金額です。全体の平均(約 870 万円)とは比べません
  2. 会社の等級表で、この先の伸びを見る。 課長の等級で基本給と賞与が年ごとにどう上がるかは、等級表や賃金規程で決まります。主任の等級の上限と、課長の等級の伸び方が書いてあれば、何年で主任の頃を超えるかの見当がつきます。統計の課長級は年収の 2 割前後〜3 割弱が賞与なので、賞与の決まり方が特に効きます。等級表は就業規則・賃金規程の置き場を探し、見当たらなければ人事に聞きます
  3. 外を見るなら、残業代の扱いをそろえて求人と比べる。 求人の課長職が残業代の対象外なのか、固定残業代が含まれているのかを確かめ、今の年収と同じ条件で比べます。主任時代の年収は残業代込みなので、そのまま求人と比べると上がったようにも下がったようにも見えます

等級表を見て、課長の等級でも給与がほとんど伸びないと分かれば、社外の求人を見る理由になります。

転職で課長になれば上がるとは、統計からは言えない

大きな会社の課長級の平均が高いのは確かですが、それは「その会社で課長になった人」の平均です。転職して課長で入った人が、その平均と同じ年収で採用されるとは限りません。前の会社で課長だった転職者のうち、課長以上で入ったのは約 3 割で、課長で入った人のほうが、ほかの役職で入った人より年収が増えやすいとも言えません。詳しい数字は「管理職の転職は難しい? 課長のまま移れるのは約3割」にまとめています。

よくある質問

課長の年収の中央値はいくら?

年収の中央値は統計に無いので出せません。分かるのは月の所定内給与(残業代・賞与を含まない月の額)の中位数で、課長級は 49.1 万円です。平均の 52.9 万円より低く、平均は高い人に引っ張られています(中位数は役職別第 3 表、平均は役職第 1 表)。

課長の年収は 1,000 万円くらい?

1,000 人以上の会社の課長級なら、平均の概算で約 1,120 万円です。100〜999 人(約 780 万円)や 10〜99 人(約 650 万円)の会社の平均は 1,000 万円に届きません。

部長の年収は? 中小企業の部長は?

部長級の平均の概算は全体で約 1,020 万円、1,000 人以上で約 1,390 万円、100〜999 人で約 1,005 万円、10〜99 人で約 761 万円です(役職第 1 表、産業計)。10〜99 人の会社の部長級の平均は、1,000 人以上の会社の課長級の平均より低くなっています。統計の部長級は、2 課以上か 20 人以上の組織の長です。

係長の年収は?

係長級の平均の概算は、35〜39 歳・規模計で約 687 万円、全年齢では約 686 万円です。規模別は冒頭の表の参考行にあります。

管理職になるとボーナスは減る?

統計の課長級は、年収の 2 割前後〜3 割弱を賞与が占めていて、平均では係長級より賞与が多く出ています。自分の会社の課長の賞与がどう決まるかは、賃金規程で確かめるしかありません。

管理職になると残業代が出ないのはおかしい?

おかしいかどうかは、この記事では判断しません。厚生労働省は、会社で管理職でも労働基準法の管理監督者に当てはまらない場合があり、当てはまるかは肩書ではなく権限や待遇などの実態で判断するとしています(「労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために」)。判断の目安は「係長で入っても、残業代が付かないとは限らない」の節に載せています。疑問があれば、各地の総合労働相談コーナーに予約不要・無料で相談できます。賃金の引下げも対象です(「総合労働相談コーナーのご案内|厚生労働省」)。

但し書き

  • 年収は令和 7 年賃金構造基本統計調査の「6 月の月給(残業代を含む)× 12 + 前年 1 年間の賞与」で概算した平均です。月による残業の増減や昇給の時期は反映していません。中央値ではありません
  • 統計の課長級は 2 係以上か 10 人以上の課の長で、呼び名が課長でも入らない場合があります。解説には「主任」という語がなく、主任をどの区分と比べるかは推測です
  • 課長級と係長級の差は、別々の人たちの平均の比較です。同じ人が昇進して何円変わるかではなく、昇進の前後を同じ人で追った統計は見当たりませんでした
  • 自分の年収が平均より低い時、その差のうちどこまでが会社の水準によるものかは、統計では切り分けられません。言えるのは、平均より真ん中が低いことと、課長になってからの年数の分、平均と比べると低く出やすいということまでです(課長になってからの年数の区分は統計にありません)。小さな課の長は、そもそも統計の課長級に入っていない場合があります
  • 役職ではなく、同じ年齢の正社員全体と比べたい人は「適正年収はいくら? 自分の年収を同じ年齢の正社員の給料と比べる方法」で比べ方をまとめています
  • 管理監督者に当たるかの判断はしていません
  • 出典はいずれも 2026 年 11 月 4 日に確認しました
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