AI と転職
AI面接練習アプリ、無料でどこまでできるか 工程で分けて確かめた
AI面接練習アプリを探している人へ。おすすめの一覧ではなく、面接対策を4つの工程に分けて、どこまでが無料の範囲に入っているかを各社の公式ページで確かめました。ChatGPT・Gemini の音声機能と、専用サービスの採点機能について書きます。
公開 2026年9月20日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・調べた道具では、4つの工程とも公式ページ上は無料の範囲に入っていた
- ・ChatGPTの音声は無料枠の上限が公開されていないので、途中で止まることがあり得る
- ・検索で出てくる「AI面接ツール」には、企業が選考に使う側の製品も混ざっている
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「AI 面接練習アプリ」で検索すると、おすすめアプリの一覧が並びます。無料と書いてあっても、どこまでが無料なのかはアプリごとに違います。
この記事は一覧を作りません。かわりに、面接対策を 4 つの工程に分けて、確かめた道具でどこまで届いたかを書きます。
- 想定質問を出す
- 書いた答えの矛盾を見つける
- 声に出して練習する
- 決まった軸で採点してもらう
調べたのは、汎用の対話型 AI(ChatGPT と Gemini)と、専用サービス 1 つ(MENREN)の公式ページです。この 3 つの記載では、4 つの工程とも無料の範囲に入っていました。 実際に使って確かめたわけではありません。ChatGPT の音声だけは、無料枠の上限が公開されていないので、途中で止まることがあり得ます。
先に確かめること: 練習用か、選考用か
検索結果に出てくる「AI 面接ツール」には、企業が応募者を選考するための製品が混ざっています。名前だけでは見分けにくいので、そのページが誰に向けて書かれているか(求職者か、採用担当者か)を見てください。同じ会社が両方を出していることもあります。企業側が使う AI 面接を受ける立場の話は、AI面接(選考)で見られていることに書きました。
工程 1・2: 質問を出す、答えの矛盾を見つける
ここは汎用の対話型 AI でできます。職務経歴書と求人票を貼って質問を出させ、自分で書いた答えを渡して食い違いを探させます。専用のアプリは要りません。
答えの文章そのものを AI に書かせることもできますが、暗記した文章は想定外の質問で止まります。作らせるのは材料までにして、話す言葉は自分で決めるほうが動けます。
ただし、無料プランの回数や文字数の制限に当たるかどうかは試していません。進め方とプロンプトの全文はAIと面接練習をする手順にまとめました。
工程 3: 声に出して練習する
ChatGPT の音声機能(Voice)は、無料プランにも用意されています。Voice のなかの Live という方式が、聞きながら話せる会話に当たります。OpenAI のヘルプによれば、Free は「Limited access to GPT-Live-1 mini. Limits may change.(GPT-Live-1 mini への限定的なアクセス。上限は変わる可能性があります)」で、有料のプランには 3 時間、15 時間のように時間が明示されています(24 時間ごとに戻る形です)。同じページに、使える方式はプランのほか、地域やアプリのバージョンなどによっても変わると書かれています(ChatGPT Voice、2026 年 9 月 20 日確認)。無料だけが時間の明示がないので、練習の途中で止まることがあり得ます。実際に止まるかどうかは試していません。
Gemini にも、同じ用途が案内されています。Google のヘルプは Gemini Live の機能として「声に出して練習する: 自然な会話形式で、大事な面接のリハーサルを行うことができます。」を挙げています。ただし「現時点では、Gemini Live は Gemini ウェブアプリや Gemini in Google メッセージでは利用できません」とあり、モバイルアプリが要ります(Gemini Live で自然に会話する、2026 年 9 月 20 日確認。無料枠の上限は、このページには書かれていません)。
ChatGPT のヘルプには、練習に関わる記載がもう 2 つあります。1 つは、会話のあとにチャットへ残る文字起こしが逐語記録ではないこと("Voice transcripts are not verbatim records and may not exactly match what was said."=音声の文字起こしは逐語の記録ではなく、話した内容と正確に一致しないことがあります)。言い直しの回数を数える用途には向きません。もう 1 つは、Live と Advanced の音声クリップが文字起こしと一緒に保存され、30 日保持されること。学習に使われるのは、設定で音声の共有をオンにした場合だとされています。
工程 4: 決まった軸で採点してもらう
専用サービスが用意しているのが、この工程です。
MENREN は、面接の頻出質問に声で回答すると、AI が「論理構造・具体性・伝わりやすさなど5つの軸」で即座にフィードバックを返すと説明しています(公式ページに名前が出ているのはこの 3 つで、残り 2 つは書かれていません)。ページには総合スコアと軸ごとの点数が並ぶ画面の例があります。就活と転職でモードが分かれていて、履歴書・職務経歴書・面接予定企業を登録すると、経歴や志望先に踏み込んだ質問が生成されるとも案内があります。料金についての質問には「いいえ、完全無料です。登録不要で今すぐ始められ、ゲストは累計3回まで練習できます。無料登録すると制限なく練習できます。」と答えています(同じページの別の場所には「登録不要・3分で1問体験できます」ともあり、登録せずに試せる回数の書き方は揃っていません)(MENREN、2026 年 9 月 20 日確認)。
このサービスは声で回答する形なので、工程 3(声に出す)も一緒にまかなえます。同じページには「履歴の保存や詳細な分析には無料の会員登録をおすすめしています」ともあります。
汎用の AI にも「この軸で採点して」と頼めますが、軸を自分で決めて、毎回同じ軸で頼み直すことになります。決まった軸で測って記録も残したいなら専用サービス、渡す材料や聞き方を自分で変えたいなら汎用の AI、という分かれ方です。
公式ページに名前が出ている 3 つの軸は、いずれも回答の中身についてのものです。声の大きさや話す速さ、表情といった話し方そのものを測るという記載は、この求職者向けのページには見当たりませんでした(残り 2 つの軸の名前が公開されていないので、そこに含まれるかどうかは分かりません)。なお、同じ会社は企業向けに AI 面接の製品も出しています。求職者向けの練習と、企業が選考に使う製品は別物です。
ほかのアプリは確認していないので、話し方の評価をうたっているものがあれば、その軸が中身の話か、声や映像の話かを見てください。
AI では埋まらない部分
中途採用の選考に関わる 2,000 人に面接で重要と思う内容を聞いた doda の調査では、1 位が「受け答えの仕方」(51.1%)でした(転職サービスを運営する会社の自社調査で、合否との関係を調べたものではありません。条件はAIと面接練習をする手順に書いています)。この選択肢が具体的に何を指すかは調査では定義されていませんが、間の取り方や、相手の反応を見て説明の長さを変えることは、ここに含まれそうな部分です。
音声で練習すれば声は出せますが、相手の表情を見て軌道修正する練習にはなりません。人に聞いてもらうか、自分の受け答えを録画して見返すことになります。無料か有料かで変わる部分ではありません。
練習して効果はあるのか
AI の面接練習アプリの効果を測った研究は、探した範囲では見つかりませんでした。
形の近い研究は 1 本あります。米国の刑務所で、出所を控えた男性 44 人を対象に、PC 上の面接シミュレータ(音声で答えると採点とフィードバックが返る形式)を通常の就労支援に足した群と、足さない群に分けた無作為化比較試験です。面接スキルなどの改善と、6 か月後の就業のオッズ比 7.4 が報告されていますが、論文自身が実行可能性を見る予備的な試験だと位置づけていて、検定は片側、対照群も模擬面接を受けていて量が揃っておらず、新型コロナで登録が早期に打ち切られています。オッズ比の信頼できる範囲も 1.1 から 51.4 と広く、効果の大きさは絞れていません。開発者が著者に含まれ、ロイヤルティの開示もあります(Virtual Reality Job Interview Training for Adults Receiving Prison-Based Employment Services、2026 年 9 月 20 日確認)。
対象も条件もこの記事の読者とは違うので、練習の効果を判断する材料にはなりません。いまのところ言えるのは、効果を示した研究がある状態ではない、というところまでです。
確かめた範囲
- OpenAI と Google のヘルプ、MENREN の公式ページ、査読論文 1 本を読んで書いています。実際に使って出力を比べたものではありません
- 確認日はいずれも 2026 年 9 月 20 日です。無料の範囲は変わるので、使う前に各社のページを開いてください
- 専用サービスとして確認したのは MENREN の求職者向けページ 1 つだけです。ほかのアプリの無料の範囲も、話し方を測る機能の有無も確認していません
- Gemini の無料枠の上限と、Claude の音声機能は確認していません
- 採点の軸が、実際の面接官の評価とどれくらい一致するかは分かりません
まず何から
工程 1 から順に進めるのが無駄がありません。職務経歴書と求人票を汎用の AI に貼って、想定質問を出させるところから始めてください。声に出す練習と採点は、答えが一通り書けてからで足ります。
よくある質問
AI 面接練習アプリは無料で使えますか
確認した 1 つ(MENREN)は、登録せずにゲストとして累計 3 回まで、無料登録すると制限なく練習できると公式ページに書かれていました。ほかのアプリは確認していないので、料金ページを見ることになります。汎用の AI だけでも工程 1 から 4 までは無料のプランに入っていますが、音声の上限は公開されていません。
Gemini で面接練習はできますか
できます。Google のヘルプが、Gemini Live の用途として面接のリハーサルを挙げています。ただしモバイルアプリが必要で、無料枠の上限はそのページには書かれていません。
AI が出した模範回答を暗記すれば大丈夫ですか
覚えた文章をそのまま話すと、想定していない質問が来たときに続きません。AI に作らせるのは、答えの材料と、答えの矛盾を見つけるところまでにして、話す言葉は自分のものにしておくほうが動けます。