転職の判断

再雇用で給与が半分になるなら転職すべき?決め手は転職先の定年

60歳定年後の再雇用で給与が半分になると言われ、今のうちに転職するか迷っている50代後半の人向けに、残る場合と転職する場合を比べます。転職先も60歳定年なら、移って2年で同じように再雇用になります。60〜65歳の5年の収入の中身と、会社に聞けること、転職先の年収がいくら以上なら残るより多くなるか(分かれ目の年収)の計算例を載せています。

公開 2026年11月4日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること

  • ・転職して得になるのは、転職先の定年が65歳以上か、転職先の再雇用の条件が今の会社より良い場合。60歳定年の会社に移ると、2年後に移った先で同じように再雇用になる
  • ・差がつくのは60〜65歳の5年。高年齢雇用継続給付は半分になった賃金の1割まで、いま50代後半の男性は60代前半に出る特別支給の老齢厚生年金の対象外で、厚生年金は65歳から
  • ・残る場合の合計を年数で割ると、転職先でいくらもらえれば残る場合と同じになるか(分かれ目の年収)が出る。面談で出た提示額がそれを超えるかで決める
目次開く
  1. 01転職して得になるのは、転職先の定年が 65 歳以上か、再雇用の条件が良いとき
  2. 02差がつくのは 60〜65 歳の 5 年
  3. 032018 年の調査では、再雇用の年収は定年前の半分から 4 分の 3 未満が最も多い。仕事が同じなら、差の理由を会社に聞ける
  4. 04転職するなら 60 歳の手前。60 歳を過ぎると正社員で転職する人の割合が下がる
  5. 05まず社内で再雇用と退職金の条件を確かめ、年金は最後でよい
  6. 06転職先の年収がいくら以上なら、残るより多くなるか
  7. 07転職先が合わなかった時の不安は、残る理由と比べて考える
  8. 08よくある質問
  9. 09この記事の数字について

60 歳の定年まで、あと 2 年ほど。人事から、定年後は 1 年ごとの再雇用になり、給与は今の半分くらいになると聞いた。それなら今のうちに転職したほうがいいのではと思って調べると、50 代後半は求人が無いという記事ばかりが出てくる。

転職して得になるのは、転職先の定年が 65 歳以上か、転職先の再雇用の条件が今の会社より良い場合です。 従業員 21 人以上の会社の 62.2% は 60 歳定年で(厚生労働省「令和7年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します」)、当サイトの掲載求人で定年の年齢を書いている会社でも約 7 割が 60 歳です。60 歳定年の会社に 58 歳で移ると、2 年後には移った先で同じように再雇用になります。そういう会社しか見つからず、提示額も下の分かれ目の年収に届かないなら、残って再雇用の中身を会社に確かめるほうが、慣れた仕事を続けられ、退職金が自己都合で低く計算される会社なら、その減額も避けられます。探すなら、正社員で入る人の割合が大きく下がる 60 歳の手前のうちです。

転職して得になるのは、転職先の定年が 65 歳以上か、再雇用の条件が良いとき

再雇用で給与が下がるのを避けたくて転職しても、転職先にも定年があります。厚生労働省の高年齢者雇用状況等報告(令和 7 年 6 月 1 日現在、常時雇用する労働者 21 人以上の企業)では、定年の年齢は 60 歳が 62.2% で最も多く、65 歳以上(定年制の廃止を含む)は 34.9% でした。

当サイトの掲載求人でも、60 歳定年が多いのは同じです。2026 年 11 月 4 日時点で求人を掲載している会社のうち、求人票に定年の年齢を書いている会社は約 2 割で、そのうち約 7 割が 60 歳、約 3 分の 1 が 61 歳以上でした。

60 歳定年の会社に移ると、正社員として働けるのは 60 歳までです。その後は移った先の再雇用になり、条件はその会社の規程と、入って 1〜2 年の自分の評価で決まります。今の会社の再雇用より良くなる保証はありません。再雇用を避ける意味がはっきりあるのは、65 歳まで正社員の給与が続く会社か、再雇用の給与や仕事の中身が今の会社より良いと分かっている会社です。

どちらに当たるかは、求人票を見てもたいてい分かりません。定年の年齢を書いている会社は約 2 割で、残りの約 8 割は書いていないからです。応募する前か最初の面談で、定年の年齢と再雇用の条件を聞くことになります。業界から見当をつけず、1 社ずつ確かめます。

差がつくのは 60〜65 歳の 5 年

残っても転職しても、58〜60 歳の 2 年は正社員の給与です。差が大きく開くのは、その後の 60〜65 歳の 5 年です。この 5 年の収入には、再雇用の給与、高年齢雇用継続給付、年金が関わります。

残れば、原則として、希望すれば 65 歳まで働けます。 65 歳未満の定年を定める会社は、定年の引上げ、継続雇用制度、定年の廃止のどれかを講じなければなりません(「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」 第 9 条)。継続雇用の対象者を会社が絞れた経過措置は 2025 年 3 月 31 日で終わり、今は希望者全員が対象です(上の高年齢者雇用状況等報告)。ただし 1 年ごとの契約の更新では、就業規則の解雇事由や退職事由に当たるなど、客観的に合理的な理由があれば、会社が更新しないことも認められています(厚生労働省「高年齢者雇用安定法Q&A(高年齢者雇用確保措置関係)|厚生労働省」 Q1-4)。

給付は、半分になった賃金の 1 割までです。 高年齢雇用継続給付は雇用保険の制度です。雇用保険に入っていた期間が 5 年以上あり、60〜65 歳の間、賃金が 60 歳時点の 75% 未満に下がった状態で働き続ける人に支給されます。2025 年 4 月 1 日以降に 60 歳になる人は、各月の賃金が 60 歳時点の 64% 以下なら、各月の賃金の 10% です(「ハローワークインターネットサービス - 雇用継続給付」、厚生労働省「令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します」)。給与が半分になると、上乗せはその半分の 1 割、定年前の給与の約 5% です。賞与がどう扱われるか、手続きを会社がするのかは、人事かハローワークで確かめます。

給付の基準は 60 歳時点の賃金です。58 歳で給与の下がる会社に移ると、移った先で迎える 60 歳時点の給与が基準になります。移った先で 60 歳以降の下がり幅が 25% に届かなければ、給付は支給されません。また、雇用保険に入っていた期間の 5 年は、前の会社を辞めてから次の会社に入るまでに 1 年を超えて空いた場合や、その間に失業給付(基本手当)を受けた場合は、前の期間と通算されません。60 歳の時点で通算 5 年に届かない人は、5 年に達した月から対象になります。

年金は、いま 50 代後半の男性なら 65 歳からです。 60 代前半に出る特別支給の老齢厚生年金は、男性は昭和 36 年 4 月 1 日以前に生まれた人が対象で、それより後に生まれた男性は 65 歳から老齢厚生年金を受け取ります(「特別支給の老齢厚生年金|日本年金機構」)。60〜65 歳の 5 年は、繰上げ受給を選ばない限り、厚生年金は入りません。自分の見込み額は、年金事務所かねんきんネットで確かめられます。

2018 年の調査では、再雇用の年収は定年前の半分から 4 分の 3 未満が最も多い。仕事が同じなら、差の理由を会社に聞ける

2018 年のネット調査では、60 代前半の男性の再雇用後の年収は、定年前の半分から 4 分の 3 未満の帯が最も多くなっていました。 この調査で、60 代前半で定年前と同じ会社に継続雇用されている男性の年収は、定年直前の 50〜75% が 37.0% で最も多く、半分未満も約 4 割(39.8%)いました。同じ調査で、継続雇用の約 7 割は、仕事の中身が全く変わらないか少し変わっただけでした(明治安田生活福祉研究所「50 代・60 代の働き方に関する意識と実態」)。

法律で決まっているのは 65 歳まで雇うことで、額までは決まっていません。 再雇用の賃金や労働時間は、会社と本人が話し合って決めるものとされています。会社が合理的な範囲で条件を出し、本人が受け入れずに再雇用を断っても、会社の法違反にはなりません(厚生労働省「高年齢者雇用安定法Q&A(高年齢者雇用確保措置関係)|厚生労働省」 Q1-4・Q1-7)。半分という水準も法律で決まった額ではなく、会社が出した条件です。

仕事も責任もそのままで給与だけ下がるなら、差の理由を会社に説明させられます。 再雇用が有期契約なら、会社は基本給・賞与などの待遇ごとに、正社員との不合理な差を設けてはなりません(「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」 第 8 条)。本人が求めれば、会社は差の内容と理由を説明しなければならず、求めたことを理由に不利に扱うこともできません(同第 14 条第 2 項・第 3 項)。

ただ、説明を求めて額が上がる保証はありません。不合理かどうかは、仕事の中身・責任・配置の範囲などをもとに個別に判断されます。納得できない時に違法かどうかを判断するのは、労働局や弁護士などの専門家です。比べる時は、会社に言われた額のまま計算に入れておくのが安全です。

再雇用の条件は 60 歳より前に決まります。人事には、不満としてではなく再雇用の準備として、次のことを聞いておくと比べる材料がそろいます。

  • 再雇用の後も、今の担当を続けるのか
  • 役職と部下はどうなるのか
  • 勤務日数と時間
  • 基本給・賞与・手当のそれぞれの額

担当も責任もほぼ同じで給与だけ半分なら、理由を聞く余地があります。今の担当を外れ、補助的な仕事に移るなら、転職先で今の仕事を続けられる会社(65 歳以上定年)を探す意味が大きくなります。

転職するなら 60 歳の手前。60 歳を過ぎると正社員で転職する人の割合が下がる

令和 7 年の転職者実態調査で、転職した人のうち今の勤め先で正社員として働いている人は、55〜59 歳で 61.4%、60〜64 歳で 35.8% でした。60〜64 歳では、契約社員・嘱託社員などの正社員以外が半数を超えます(厚生労働省「令和7(2025)年転職者実態調査の概況」)。これは移った人の内訳で、応募して正社員で受かる確率ではありませんが、60 歳を境に大きく下がります。

給与も、年齢が上がるほど前の会社より下がる人が増えます。令和 7 年の雇用動向調査で、前の会社より賃金が 1 割以上下がった人は、55〜59 歳で 30.6%、60〜64 歳で 47.6% でした(厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概況」)。

59 歳以下と書かれた正社員の求人には、注意が要ります。求人で年齢を区切るのは原則禁止ですが、定年の年齢を上限にして、期限の定めのない雇用で募集するのは例外として認められています(「ハローワークインターネットサービス - 年齢制限該当事由について」)。60 歳定年の会社が 59 歳以下で正社員を募集できるのはこのためで、58〜59 歳はその求人に応募できます。ただ、入れば 1〜2 年で移った先の再雇用になります。再雇用を避けたくて動くなら、狙うのは 60 歳定年の会社の求人ではなく、65 歳以上定年か、再雇用の条件が良い会社です。60 歳の手前に動くほうがよいのは、この求人に応募できるからではなく、正社員で転職する人の割合が 60 歳を境に下がるからです。

退職金も、辞める時期で変わります。定年の前に自己都合で辞めると、定年で辞めるより低く計算される会社があります。差は会社の退職金の規程で決まるので、定年で辞めた場合と今辞めた場合の 2 通りの額を総務か人事で確かめます。退職金の比べ方は、「55歳を過ぎたら転職できない? 役職定年の前に、残る場合と出る場合を比べる」で詳しく書いています。

まず社内で再雇用と退職金の条件を確かめ、年金は最後でよい

比べる材料は、次の順番でそろえると無駄がありません。

順番確かめることどこで
1再雇用の中身(担当・役職・日数・基本給と賞与と手当)、給付での賞与の扱い、退職金の 2 通りの額人事・総務
21 の額で残る場合の合計と分かれ目の年収を出し、外を探すかを決める下の表
3探すなら 60 歳になる前に。面談で定年の年齢と再雇用の条件を最初に聞く応募先
4年金の見込み額年金事務所・ねんきんネット

年金を最後にするのは、残っても転職しても、受け取り始める年齢は 65 歳で同じだからです。ただ、65 歳からの老齢厚生年金の額は 60〜65 歳の給与でも変わるので、見込み額は選び方が決まってから確かめます。

転職先の年収がいくら以上なら、残るより多くなるか

転職先で自分の年収がいくらになるかは、統計からは分かりません。55〜59 歳で転職した人のうち、前の会社より賃金が増えた人は 25.5%、変わらない人は 33.0%、減った人は 38.9% でした(令和 7 年の雇用動向調査)。そこで額を決めつけず、残る場合の合計を先に出して、転職先でいくらもらえれば同じになるか(分かれ目の年収)を計算しておきます。そうすれば、面談で提示額が出た時に、それを超えるかだけを見ればよくなります。考え方は、55 歳前後の役職定年を前に残るか出るかを比べた「55歳を過ぎたら転職できない? 役職定年の前に、残る場合と出る場合を比べる」と同じです。この記事では、60 歳の定年後の再雇用と、転職先の定年で何が変わるかに絞って計算します。

架空の例で、残る場合と転職する場合の 58〜65 歳の収入を並べます。今の年収 600 万円、再雇用は半分の 300 万円と言われた 58 歳の人です。転職する側の 500 万円と、移った先の再雇用 250 万円は、表の形を見せるために置いた仮の数字で、相場を示すものではありません。どれも税・社会保険料を引く前の額面です。

58〜65 歳の 7 年残る転職(65 歳定年の会社)転職(60 歳定年の会社)
58〜60 歳の 2 年600 万円 × 2 = 1,200 万円仮に 500 万円 × 2 = 1,000 万円仮に 500 万円 × 2 = 1,000 万円
60〜65 歳の 5 年300 万円 × 5 = 1,500 万円500 万円 × 5 = 2,500 万円仮に再雇用で 250 万円 × 5 = 1,250 万円
給付(5 年)仮に 30 万円 × 5 = 150 万円下がらなければ 0間を空けずに移ったとして、仮に 25 万円 × 5 = 125 万円
合計(退職金を除く)2,850 万円3,500 万円2,375 万円

給付の行は、賃金が 60 歳時点の半分になったとして各月の賃金の 10% を入れた仮の額で、賞与の扱いで変わります。60 歳定年の会社の列は、前の会社を辞めてすぐ(1 年以内に、失業給付を受けずに)移り、雇用保険の期間が通算される場合の額です。

この例で分かれ目の年収を計算すると、こうなります。

  • 65 歳定年の会社に移る場合: 2,850 万円 ÷ 7 年 = 約 410 万円。提示額が年 410 万円を超えて 65 歳まで続けば、お金の上では残るより多くなります
  • 退職金が自己都合で 300 万円少なくなる場合(退職金の差は、役職定年の記事と同じ 300 万円で置いています): (2,850 + 300) 万円 ÷ 7 年 = 450 万円
  • 60 歳定年の会社に移る場合(移った先の再雇用も半分になると仮定した計算): 7 年の合計は提示額の 4.75 年分(2 年分 + 再雇用 2.5 年分 + 給付 0.25 年分)になるので、2,850 万円 ÷ 4.75 = 600 万円。今と同じ年収で、ようやく残る場合と同じになります。退職金の差 300 万円があれば約 660 万円が要ります

移った先の再雇用も半分なら、60 歳定年の会社に今より高い年収で入らない限り、残る場合を上回りにくくなります。

住宅ローンのように、どちらを選んでも同じだけ出ていくお金は、比べる表には入れません。その代わり、60〜65 歳の 5 年の収入でローンと生活費をまかなえるかを、残る場合と転職する場合のそれぞれで確かめます。まかなえない選び方は、合計が多くても選びにくくなります。今の担当を続けられるか、新しい職場に慣れられるかも、表の外に書いておくと、数字の差がどれくらいなら動く価値があるかを決めやすくなります。

提示額を月給と賞与に分けて比べる方法は、「40代の転職で年収は下がる? 月給と賞与を分けて見る理由」に書いています。

転職先が合わなかった時の不安は、残る理由と比べて考える

移って合わなかった人がどれくらいいるかの統計は、見つかりませんでした。残った人がなぜ残ったかは分かります。2018 年の同じ調査で、継続雇用を選んだ理由は、スキルやノウハウを活かせそう 51.3%、職場や勤務地など環境を変えたくなかった 37.1%、会社から継続を頼まれた 33.9% の順でした。

慣れた仕事と職場を手放さずに済むことは、表の数字には出ませんが、残ることの利点です。分かれ目の年収を少し上回る程度の提示なら、その差で新しい職場に慣れる手間を引き受けるかどうかで決めてかまいません。移った先で上司が年下になりそうなら、「転職先の上司が年下だったら、入社を決める前に何を確かめる?」も参考になります。

先に転職した知り合いがいるなら、移った先の定年と再雇用の条件、年収がどう変わったか、前の仕事を続けられているか、どうやって見つけたかを聞くと、比べる表の転職する場合の欄を埋める材料になります。

よくある質問

正社員で転職するなら、60歳になる前と後で違いますか?

違います。令和 7 年の転職者実態調査で、転職した人のうち今の勤め先で正社員として働いている人は、55〜59 歳で 61.4%、60〜64 歳で 35.8% で、正社員で移った人の割合は 60 歳を境に下がります。これは移った人の内訳で、受かりやすさを示す数字ではありません。また、60 歳定年の会社の正社員求人は 59 歳までしか応募できませんが、入れば 1〜2 年で再雇用になります。60 歳になる前に動く理由は 2 つあります。行き先を 65 歳以上定年か再雇用の条件が良い会社に絞って探すこと、そして正社員で移る人の割合が 60 歳を境に下がることです。50 代の転職全般は、「会社の先行きが不安な50代、転職と残るのはどちらが危ない?」にまとめています。

再雇用で給与が半分になるのは違法ですか?

半分という額だけで違法とは決まりません。法律が会社に求めているのは 65 歳までの雇用で、賃金は話し合いで決めるものです。ただし再雇用が有期契約なら、基本給・賞与などの待遇ごとに正社員との不合理な差は禁じられていて、差の理由を会社に説明させることができます。仕事の中身・責任がどれだけ変わるかで判断が分かれるので、納得できない時は労働局や弁護士などの専門家に相談します。

再雇用を断ったらどうなりますか?

会社がまっとうな範囲の条件を出していて、本人が受け入れずに断った場合、会社は法違反にはなりません。その場合は 60 歳の定年で退職することになります。断る前に、外の会社の条件が見えているかを確かめておくほうが安全です。

高年齢雇用継続給付はいくらもらえますか?

雇用保険に入っていた期間が通算 5 年以上あるなどの条件を満たした場合、2025 年 4 月 1 日以降に 60 歳になる人は、各月の賃金が 60 歳時点の 64% 以下なら、各月の賃金の 10% です。64% を超えて 75% 未満なら、下がり方に応じて 10% より少なくなり、75% 以上なら出ません。給与が半分になった場合は、半分の 1 割、定年前の給与の約 5% が上乗せされます。各月の賃金が 397,369 円を超えると出ません(この額は毎年 8 月 1 日に変わります)。

60歳で再就職した場合の年収はどれくらいですか?

60 歳以降に再就職した人に限った年収の公的な統計は、見つかりませんでした。分かるのは前の会社より上がったか下がったかの割合で、令和 7 年の雇用動向調査では、60〜64 歳で転職した人の 54.3% が前の会社より賃金が下がり、1 割以上下がった人が 47.6% でした。自分の額で考えるなら、上の分かれ目の年収と、面談で出る提示額を比べます。

この記事の数字について

  • 定年の年齢の割合(60 歳 62.2%、65 歳以上 34.9%)は、厚生労働省の令和 7 年高年齢者雇用状況等報告で、2025 年 6 月 1 日現在、常時雇用する労働者 21 人以上の企業が分母です。20 人以下の会社は入っていません。役職定年の記事に書いた 60 歳定年の会社の割合(69.7%)は人事院の調査で、常勤 100 人以上で定年制がある会社が分母です。調査と分母が違うので、値も違います。
  • 当サイトの数字は、2026 年 11 月 4 日時点で当サイトに掲載中の求人を出している会社を分母にし、仕事内容・応募資格・待遇・給与の説明・PR の欄で定年の年齢を書いている会社を数えた割合です。丸めた値だけを載せています。定年を書いていない約 8 割の会社の定年は分かりません。1 社が複数の求人で別の年齢を書いている場合や、定年と再雇用の上限の 2 つの年齢を書いている場合があり、60 歳と 61 歳以上は一部重なります(定年の年齢を書いている会社の約 3%)。掲載求人は人材紹介会社や求人媒体を通じたものが中心で、求人全体の割合ではありません。
  • 再雇用後の年収、仕事の中身の変化、継続雇用を選んだ理由は、明治安田生活福祉研究所とダイヤ高齢社会研究財団が 2018 年 2 月に行ったネット調査(50〜69 歳 6,250 人、人口比の補正なし)の、60 代前半で継続雇用されている男性の回答です。2026 年時点の水準や、全体の割合を示すものではありません。
  • 正社員の割合は令和 7(2025)年転職者実態調査で、2024 年 10 月〜2025 年 9 月の 1 年間に他の会社から移った人(5 人以上の事業所の一般労働者で、雇用期間の定めが無いか 1 年以上の契約で雇われた人。短時間労働者と、1 年未満の有期契約で移った人は入らない)の、移った後の就業形態の内訳です。賃金の増減は令和 7 年雇用動向調査の男女計で、前の会社との比較(額ではない)です。
  • 高年齢雇用継続給付の支給率は、2025 年 4 月 1 日以降に 60 歳になる人の値です。それより前に 60 歳になった人は条件が違います。雇用保険の期間の通算は、転職の間が 1 年を超えて空いた場合や、間に失業給付(基本手当)を受けた場合に途切れます。細かい扱いはハローワークで確かめてください。
  • 特別支給の老齢厚生年金の対象の区切りは、男性の値です。女性は生まれ年の区切りが違うので、日本年金機構のページで確かめてください。
  • 比べる表と分かれ目の計算の数字(600 万円、300 万円、500 万円、250 万円、給付の額、退職金の差 300 万円)はすべて架空です。移った先で勤めて出る退職金と、65 歳より後の収入は入れていません。
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