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フルリモートでも地方在住は不利?「全国どこでも可」の求人の見分け方

地方からフルリモートの求人に応募して、「首都圏在住の方を想定しています」と書類で落ちた人に向けて、求人票に住む場所がどう書かれているか(5 つの書き方と、それぞれの割合)、会社が首都圏在住を求める理由、応募の時に伝えることをまとめました。事務職のフルリモート求人がどれくらいあるかも、当サイトの掲載求人で数えています。

公開 2026年11月4日 · 集計 2026年11月4日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること

  • ・「フルリモート」は住む場所の約束ではない。当サイトの掲載求人では、フルリモートの求人の 6〜7 割が住む場所に触れておらず、地方・遠方に住む人も対象にすると書いた求人は 20% ほど
  • ・会社が首都圏在住を求めるのは、定期的な出社や急な出社、顧客先への訪問など「来てもらう場面」があるから。出社の頻度・交通費・入社時の出社は、多くの求人票に書かれていない
  • ・地方からは「遠方の方はフルリモート」「全国どこからでも」と書いた求人を先に狙い、応募の時は住所と出社できる回数を一緒に伝える。事務職のフルリモート求人は少なく、正社員はその半分ほど
目次開く
  1. 01「フルリモート」は住む場所の約束ではない。6〜7 割の求人は住む場所に触れていない
  2. 02求人票の書き方は 5 つ。地方からは「遠方の人だけフルリモート」と「地方・遠方も可と明記」の求人を狙う
  3. 03会社が首都圏在住を求めるのは、「来てもらう場面」があるから
  4. 04出社の頻度も交通費も入社時の出社も、多くの求人票に書かれていない
  5. 05応募の時は、住んでいる県と一緒に出社できる回数を伝える
  6. 06事務職のフルリモート求人は少なく、正社員はその半分ほど
  7. 07よくある質問
  8. 08この記事の数え方と、分かっていないこと

地方に住んだまま、東京の会社のフルリモートの事務職に移りたい。求人票には「フルリモート」としか書いていなかったのに、応募したら「首都圏在住の方を想定しています」と書類で落とされた。「全国どこでも可」と書いてある求人も、本当に地方の人を採っているのか疑わしく思えてくる。

先に答えると、「フルリモート」は働き方の言葉で、住む場所の約束ではありません。当サイト PREVIO の掲載求人(2026 年 11 月 4 日時点)では、フルリモートの求人の 6〜7 割は住む場所について何も書いておらず、地方・遠方に住む人も対象にすると書いた求人は 20% ほどでした。地方からなら、対象にすると書いた求人から応募し、何も書いていない求人には、住所と「出社は年に何回までなら来られるか」を応募の時に伝えるのが近道です。

「フルリモート」は住む場所の約束ではない。6〜7 割の求人は住む場所に触れていない

「フルリモート」と書いた求人でも、住む場所の扱いは求人ごとに違います。毎日の出社が無いことと、どこに住んでもいいことは別の話で、求人票にはその片方だけが書かれていることがほとんどです。

当サイトの掲載求人のうち、「フルリモート」「完全在宅」「完全リモート」と書かれた求人(「フルリモート不可」のような打ち消しは除き、「事情があれば」「慣れてから」のような条件つきは含む)を、住む場所の書き方で分けました。住む場所に触れていない求人は 6〜7 割、地方・遠方に住む人も対象にすると書いた求人は 20% ほど、住む場所を限ると書いた求人は 5% 未満です。会社単位で数えても、地方・遠方の人を対象にすると書いた会社は 20% ほどでした(2026 年 11 月 4 日時点、掲載中の求人。割合は 5% 単位に丸め、5% を下回るものは「5% 未満」と書いています)。

「首都圏在住」を理由に落とされた求人も、求人票では住む場所に触れていなかったのかもしれません。住む場所の一文が無い求人を、地方からでも採ってもらえる求人と読むことはできません。

求人票の書き方は 5 つ。地方からは「遠方の人だけフルリモート」と「地方・遠方も可と明記」の求人を狙う

住む場所の書き方は、次の 5 つに分かれます。

書き方求人票の例地方に住む人には割合
遠方の人だけフルリモート「関東圏外に在住で、新宿オフィスへの通勤が困難な方が対象」「住居拠点が通勤圏外となる社員へは特例措置としてフルリモート」地方など遠方に住む人を対象にした枠5% ほど
地方・遠方も可と明記「全国どこからでも勤務可能」「地方在住の方も可。応募時ご相談ください」住所だけで落とされる心配は小さい15% ほど
国内に住んでいればよい「居住は国内のみ」「日本国内に居住可能な方」海外在住の人を外すための書き方。首都圏に限ってはいないが、地方の人を歓迎するとも書いていない5% 未満
住む場所を限る「関東近郊に在住(現地でのイベント対応が必要なため)」住む場所の条件に合わない5% 未満
住む場所に触れない「フルリモート」とだけ書く求人票からは判断できない6〜7 割

(当サイトの掲載求人のうちフルリモートの求人、2026 年 11 月 4 日時点。1 つの求人は 1 つの書き方にだけ数えています。割合は求人単位で、5% 単位に丸めています。会社単位で数えても同じ丸めになりました)

見落としやすいのは、いちばん上の「遠方の人だけフルリモート」です。首都圏の通勤圏に住む人は出社と在宅の併用、通勤できない遠方の人だけフルリモートを認める書き方で、見出しだけを見るとハイブリッド勤務の求人に見えます。地方に住み続ける人から見れば、地方など遠方に住む人を対象にした枠です。「フルリモート」で絞り込んだ一覧だけを見ていると、こうした求人を見落とします。

地方・遠方も可と書く求人でも、出社が一切無いとは限りません。通勤圏外の居住も可と書く求人にも、半期に 1 回の全体会議への出社と、その交通費・宿泊費を会社が負担することを書くものがあります。地方の人を実際に採っているかを見分けるには、「地方在住可」の一言より、出社の場面と費用を書いた一文があるかの方が手がかりになります。

会社が首都圏在住を求めるのは、「来てもらう場面」があるから

住む場所を限る求人や、限る理由を書いた求人を読むと、理由として書かれていたのは、オフィスや現地に来てもらう場面でした。求人票に書かれていた場面は、次の 5 つです。

  • 定期的な出社: 月 1 回、半期に 1 回の全体会議など
  • 急な出社の要請: 「フルリモートが前提ですが、イベント準備等で出社を要請する可能性があります」のように、必要な時に呼ぶ
  • 顧客先への訪問や常駐: 案件によって訪問が発生する
  • 現地での対応: イベントの運営や、郵送物・行政書類の対応を挙げる求人もある
  • 入社時・研修時の出社: 最初の期間だけオフィスで働く

毎日来なくていいが、呼んだ時に来られる距離にいてほしい、ということです。地方に住んでいても、来られる回数をはっきり伝えれば、こうした場面についての会社の心配の一部には答えられます。

出社の頻度も交通費も入社時の出社も、多くの求人票に書かれていない

地方から働く時にいちばん響くのは、出社が年に何回あって、その交通費や宿泊費を誰が出すかです。ところが当サイトの掲載求人では、フルリモートの求人のうち、出社の頻度か「必要に応じて出社」のような一文があるのは 15% ほど(会社単位では 20% ほど)、出社の交通費・宿泊費の扱いを書いた求人は 5% 未満、入社時の出社を書いた求人も 5% 未満でした(2026 年 11 月 4 日時点、掲載中のフルリモートの求人)。

書いていないからといって、出社が無い、交通費が出ないとは言えません。交通費・宿泊費を会社が負担する、遠方に住む人の出社は出張扱いで精算する、と書く求人がある一方で、通勤交通費の上限額しか書いていない求人では、遠方からの出社をどう扱うかが分かりません。多くの求人票に書かれていないので、出社の頻度・交通費・入社時の出社は、面接か内定の時に聞くことになります。

内定が出たら、労働条件通知書の就業の場所と、その変更の範囲の欄も見てください。会社は契約の時に就業の場所を示すことになっていて、テレワークの場所は「自宅」と書かれることもあれば、「使用者が許可する場所」と書かれることもあります。入社してしばらく経ってからテレワークになる場合は、変更の範囲の側に書かれます(厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」)。欄を見て分からなければ、会社に聞いて確かめてください。

応募の時は、住んでいる県と一緒に出社できる回数を伝える

住所は履歴書で必ず伝わるので、隠すことはできません。それなら、相手が最初に目にする場所で先に伝えた方が、住む場所を限っている会社とのやりとりに時間を使わずに済みます。

住所だけを書くか、出社できる回数まで書くかで、読む側の受け取り方が変わります。「〇〇県在住」だけだと、「来られない人」と受け取られかねません。「〇〇県在住のため、フルリモートでの勤務を希望しています。出社が必要な場面には年〇回まで対応できます」まで書けば、「来られる回数が決まっている人」として読んでもらえます。会社が首都圏在住を求める理由が来てもらう場面にあるなら、この書き方はそこに答えています。年に何回と書くかに相場はありません。移動にかかる時間と、日帰りにするか泊まりにするかを考えて、自分が無理なく来られる回数を上限にしてください。

書く場所は、転職サイトの応募メッセージの冒頭と、履歴書の本人希望欄がおすすめです。本人希望欄は勤務地などの条件を書く欄なので、住む場所と出社の回数を書いても不自然ではありません。

探す時は、職種で絞り込むより先に、「地方在住可」「全国どこからでも」「遠方の方はフルリモート」「居住地不問」の語で探し、出てきた会社に事務の求人があるかを見てください。「フルリモート 事務」で探すと、住む場所に触れていない求人ばかりが出てきます。

事務職のフルリモート求人は少なく、正社員はその半分ほど

事務職に絞ると、数は減ります。当サイトの掲載求人では、フルリモートの求人は全体の 5% 弱です。事務系の分類(一般事務・営業事務・専門事務・営業アシスタントなど)の求人では、同じ数え方で機械的に数えると 2〜3% ほど、題名を 1 件ずつ見て事務の仕事でフルリモートと言えたのは 1% ほどでした。そのうち雇用形態に正社員と書かれていたのは半分ほどで、残りは契約社員と、雇用形態の記載が無い求人です(2026 年 11 月 4 日時点、掲載中の求人。事務の求人は数が少ないので、割合は大きくぶれます)。

当サイトの掲載求人は正社員の紹介求人が中心で、派遣会社の在宅の事務は数えていません。派遣なら地方からでも在宅の事務が見つかりやすいかどうかは、この集計では分かりません。

国土交通省の調査では、直近 1 年間にテレワークをした雇用型就業者の割合は、地方都市圏に住む人で 9.8%、首都圏に住む人で 28.1% でした(「令和7年度テレワーク人口実態調査 -調査結果-」、2025 年 10〜11 月の WEB 調査)。

地方からフルリモートを探す理由が年収を上げることなら、リモートかどうかより先に年収の欄を見て、今の年収より上の求人に絞り、その中から住む場所の一文を見てください。年収については、最低賃金が住んでいる県ではなく、所属する事業場がある県の額になることも知っておくとよいでしょう(同じガイドライン)。ただし、これは下限の話で、提示される年収そのものではありません。リモートと年収の両方を条件にすると候補がどれだけ減るかは、職種別に数えたリモートと年収、どちらが求人を狭めているかにまとめています。

よくある質問

地方在住でフルリモートの正社員は現実的ですか

職種によります。事務職の場合、当サイトの掲載求人ではフルリモートの事務の求人自体が少なく、正社員と書かれたものはその半分ほどでした。「遠方の方はフルリモート」「全国どこからでも」と書く会社を先に探し、その会社に事務の求人があるかを見ると、少ない求人を拾いやすくなります。

「全国どこでも可」でも出社はありますか

あります。通勤圏外の居住も可と書く求人にも、半期に 1 回の全体会議への出社を書いたものがあります。出社の頻度か必要に応じた出社を書いている求人はフルリモートの求人の 15% ほどなので、書いていなければ面接で頻度と交通費の扱いを聞いてください。

未経験でもフルリモートの事務に応募できますか

未経験の人を対象にした求人がどれだけあるかは、この記事では数えていません。事務のフルリモートの求人はもともと少ないので、住む場所と経験の両方の条件が合う求人はさらに少なくなります。

面接で「なぜフルリモートを希望するのか」と聞かれたら

「なぜフルリモートか」と「なぜ転職するか」は別の質問なので、分けて答えるのがいいと考えます。フルリモートを希望する理由としては、その土地に住み続けたい事情を話します。年収や待遇を上げたい気持ちは転職の理由として、これまでの経験を生かして仕事の幅を広げたい、という形で経験と結びつけて話すと、条件だけで会社を選んでいるようには聞こえにくくなります。

将来、首都圏に引っ越せるならどうですか

引っ越せるなら、住む場所を限る求人も候補になります。入社までに転居できる人を対象にする会社もあるので、転居できる時期を応募の時に伝えてください。

この記事の数え方と、分かっていないこと

  • 集計は当サイト PREVIO に掲載中の求人を、2026 年 11 月 4 日に数えたものです。題名・仕事内容・応募資格・勤務地の説明・リモートの説明・待遇・勤務時間の欄に「フルリモート」「完全在宅」「完全リモート」が打ち消しでなく書かれた求人を、フルリモートの求人としました。「事情があれば」「慣れてから」「案件による」のような条件つきのフルリモートも含みます
  • 住む場所の書き方は、求人票の言い回しで機械的に分け、一部を抜き出して読みながら分け方を直しました。それでも拾いきれない書き方(「お住まいが関東圏内の方を優先」「事情・居住地によってフルリモートを認める場合」など)が、「住む場所に触れない」の 6〜7 割の幅に残っています。会社単位の割合は、1 つの会社の求人のうち地方の人にいちばん開かれた書き方で数えました
  • 割合は 5% 単位に丸めています。事務職の 2〜3% ほど・1% ほどと全体の 5% 弱は、5% を下回る差を見せるため、例外として丸めずに書きました。事務の求人は数が少なく、割合は大きくぶれます
  • 数えたのは求人票の書き方で、選考の結果ではありません。住む場所に触れていない求人が、実際にどこまで地方の人を採るかは分かりません
  • 当サイトの掲載求人は正社員の紹介求人が中心で、市場全体の求人ではありません。派遣会社の在宅の事務は数えていません
  • 応募メッセージや本人希望欄のどこに書くといちばん読まれるかを確かめた数字はありません。書く場所は書き手のおすすめです
  • 地方から東京のオフィスまでの所要時間と交通費は調べていません。地方と東京の事務職の年収の比較も、この記事では扱っていません
  • 国土交通省の調査の地域別の値は、住んでいる地域別のテレワークの実施率で、勤め先がどこにあるかは分かりません。出典は 2026 年 11 月 4 日に確認しました
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