職種の求人市場
WebデザイナーからUIデザイナーへ 必須要件からポートフォリオ1案件の中身を決める
WebデザイナーからUIデザイナーを目指す人向け。求人の必須要件を対象と作業に分け、Web制作1案件の担当作業・ワイヤー・完成画面・改善結果と照らして、ポートフォリオに載せる順番、面接で話す経験、見送り候補を決めます。
公開 2026年9月30日 · 集計 2026年9月30日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・UI求人の必須要件は、アプリ・Webサービスなどの対象と、情報設計・ワイヤー・改善などの作業を分けて読む
- ・手元の記録と公開後の結果が最もそろうWeb制作1案件を選び、必須要件と担当作業・記録を一つずつ照らす
- ・見せられる経験はポートフォリオへ、公開できない経験は職務経歴書・面接へ、曖昧な条件は問い合わせへ、足りない必須要件は見送り候補へ送る
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UIデザイナーの求人を開くと、必須要件にLPやサービスサイト、ワイヤー作成、数値改善と並んでいる。手元にはLPの完成画面と一部のワイヤーがあるが、どこまでが自分の経験に当たるのか決められない。そんなときは、必須要件を対象と作業に分け、Web制作1案件の担当作業・手元の記録へ一つずつ当てます。 ポートフォリオに載せる順番、職務経歴書と面接で話す経験、問い合わせる条件、見送る求人まで分けられます。
例に使うのは、アパレルECのインハウスWebデザイナー4年目の人です。バナー、LP、特集を作り、LPでは自分でワイヤーを描き、A/Bテストのクリック率を見て直しました。Figmaは使いますが、アプリのUI経験はありません。手元にあるのは完成画面と一部のワイヤーです。
Web制作の経験を一括で「UI経験」にしない
Web制作とUIデザインは近い部分があっても、Web制作の経験全体をUI経験として一括で扱うことはできません。2026年9月30日時点の集計では、Web制作の経験で必須の経験要件の一つを満たせる求人を出す会社は約10〜15%、Webサイト以外の対象のUIを必須要件ではっきり名指す会社は約40〜50%、Web制作だけを明記して除く、または動的なWebサイトに限る会社は5%未満でした。約10〜15%はほかの必須要件まで満たせるという意味ではなく、選考を通る割合でもありません。
当サイトPREVIOに掲載中のUI・UX・プロダクトデザイナー求人を題名で抽出し、勤務地を絞らず全件を会社単位で集計しました。該当求人を1件以上出す会社を数え、応募資格は歓迎・尚可などの記載より前を必須として機械的に切り分け、割合は5%単位に丸めています。約10〜15%はWebサイトの語を必須に書く会社をすべて読み、境界になる書き方を幅にした値です。約40〜50%は、Webサイトの語を書かない会社のうち、Webサイト以外の対象を機械的に拾った区分から一部を読み、明確な対象指定の比率を区分全体へ当てはめた推計です。Webサイトの語とアプリのUIを両方書く会社は、この約40〜50%の区分には含みません。最初の二つは別の区分で、5%未満はWebサイトを対象に含む求人の内訳なので、三つの割合は足しません。アプリ・WebサービスのUIという記載に受託のWebサイトが含まれるかは、求人票だけでは決められない場合があります。
Web制作を除く原文には次の書き方があります。
- 「※静的WEBサイト(コーポレートサイト、LP、バナー)の経験のみはNGです」
- 「アプリUIの実務経験が2〜3件以上(Webデザインのみは対象外)」
- 「※Webサイト制作のみの場合はUIデザインの実績として加味出来かねます。」
明記して除く会社が5%未満だからといって、残りの会社がWeb制作をUI経験として数えるわけではありません。応募先ごとに、対象と作業の両方を読む必要があります。
必須要件を、対象・作業・道具・年数などへ分ける
中心になるのは対象と作業です。道具、年数、知識・能力・職種、その他は、残りの必須要件を置く場所にします。次の六つの語を求人票の全文で検索します。応募資格の欄が空でも、仕事内容、選考フロー、PRポイントなどに経験や提出物が書かれていることがあるためです。ただし、ほかの場所で見つけた記載を必須要件へ格上げはしません。
| 分け方 | 全文で探す語の例 | 照らすもの |
|---|---|---|
| 対象 | アプリ、Webサービス、プロダクト、SaaS、管理画面、Webサイト、LP | 自分がデザインした対象 |
| 作業 | 情報設計、ワイヤー、画面遷移、プロトタイプ、ユーザー調査、テスト、改善 | 自分が実際にした作業 |
| 道具 | Figma、Sketch、Adobe XD | 業務で使った道具 |
| 年数 | 実務経験、年以上、件以上 | その対象・作業を担当した期間や件数 |
| 知識・能力・職種 | 基礎理解、知識、できる方、WebUIデザイナー経験 | 学んだ範囲、実際にできる作業、担当した職種 |
| その他 | 合意形成、連携、居住地など | 独立した必須条件に当たる事実 |
全文で見つけた後、必須要件、歓迎要件、仕事内容、提出物のどこに書かれているかへ戻ります。歓迎要件はポートフォリオで何を先に見せるかの手がかりにはなりますが、必須を満たす根拠にはしません。求人票にポートフォリオの記載がなくても、提出を求めないとは決めません。
一つの行に条件が複数あれば、照合するときだけ分けます。たとえば、GA4やヒートマップで課題を見つけ、デザインを改修し、CVRを向上させた経験を求める行なら、使った道具、課題の特定、改修、成果に分けます。ただし、元の行がすべてを求めていることは残してください。
条件をつなぐ語も消しません。「以下のいずれか」とあれば、一つの経験が当たればそのまとまりを満たします。「すべて」「かつ」で結ばれていれば、分けた条件を全部照らします。「/」「、」だけで並ぶ場合は、すべて必要な読み方と、どれか一つでよい読み方の両方で確かめます。どちらに読んでも満たすなら先へ進み、どちらに読んでも満たさないなら見送り候補です。読み方で結論が変わるときだけ質問に残します。
情報設計、ワイヤー、プロトタイプなどの作業が必須要件に見つからなくても、作業経験を問わないという意味ではありません。仕事内容や歓迎要件、ポートフォリオの指定にある語は見せ方の参考にし、必須かどうかは企業へ確認します。
手元の記録と結果が最もそろう1案件を選ぶ
次に、自分の案件を選びます。最新の案件や、完成画面の見栄えがよい案件とは限りません。目的から改善までの担当作業と、その根拠になる記録が最もそろう1件を選びます。
振り返る順番は次のとおりです。
- 目的・要件の聞き取り
- サイトマップ・情報設計
- ワイヤー・導線
- 画面デザイン
- コーディング
- 公開前の使いやすさ確認
- 公開後の数値と改善
厚生労働省のjob tagは、Webデザイナー(Web制作会社)の仕事に、依頼者の要望を聞いて目的とコンセプトを決めること、画面・レイアウト・機能の仮案を作ること、仮完成後に使いやすさを確かめて公開することが含まれると説明しています(「Webデザイナー(Web制作会社) - 職業詳細」、2026年9月30日確認)。完成画面だけでなく、公開までに自分が担当した作業を振り返る手がかりになります。
LPやバナーを反復して作る人は、ワイヤー、完成画面、改善前後の結果が一番そろう1本を選びます。大きなリニューアルであっても、ワイヤーはディレクターから受け取り、自分は画面デザインだけをしたなら、その担当範囲を広げません。
選んだ案件は、一般的な完成形へ無理に合わせず、事実だけを書き出します。
| 担当した作業 | 手元の記録 | 公開可否 |
|---|---|---|
| LPのワイヤー作成 | 一部のワイヤー | 公開可 |
| LPの画面デザイン | 完成画面 | 公開可 |
| A/Bテスト後の改修 | 比べた案、クリック率 | 案は確認が必要/社内数値は公開不可 |
ユーザー調査、デザインシステム、ヒューリスティック評価のように、この七つと名前が一致しない必須要件もあります。要件定義・仕様策定やプロトタイプも、近い項目へ自動でまとめず、求人の要件を1行ずつ後の照合表へ写して、実際にした作業と照らします。
必須要件と、担当作業・手元の記録を一つずつ当てる
照合は、対象から始めます。モバイルアプリのUI実務が必須なら、LPのワイヤーやFigmaの使用経験があっても、対象の条件は満たしません。対象の範囲が質問に残っても照合は止めず、作業、道具、年数、知識・能力・職種、その他まで進めます。
| 必須要件の1行 | 自分の事実 | 手元の記録と公開可否 | 判定と次の行動 |
|---|---|---|---|
| モバイルアプリのUIデザイン実務経験 | ECサイトのLPを制作。アプリ経験なし | LPの完成画面/公開可 | 当たらない。独立した必須なら見送り候補 |
| Figmaを使用した実務経験 | FigmaでLPのワイヤーと画面を制作 | Figmaファイル/公開可否を確認 | 当たる。公開できればポートフォリオ候補 |
| 情報設計またはワイヤー作成の経験 | LPのワイヤーを作成。情報設計の担当範囲は不明 | ワイヤー/一部公開可 | 「いずれか」で並ぶワイヤー作成に当たる |
| 数値に基づくデザイン改善 | A/Bテストのクリック率を見てLPを改修 | 社内数値/公開不可 | 方法と指標を職務経歴書に書き、面接で範囲を確認 |
作業は名前ではなく、目的と方法まで比べます。A/Bテストは二つ以上の案の指標を比べる方法です。利用者が画面を操作する様子を確かめていなければ、ユーザビリティテストへ置き換えません。クリック率を見てLPを直した経験は、必須要件が数値や仮説に基づく改善と広く書いていれば候補になります。ただし、CVR向上と指標を指定している求人に、クリック率をCVRとして書くことはできません。
要件定義・仕様策定、デザインシステム、プロトタイプ、ユーザー調査、ユーザビリティテストなども、実際に同じ対象へ同じ作業をしたかを確かめます。事実がなければ当たりません。事実はあるものの、求人が求める範囲に含まれるか決められない場合は、自分がしたことを変えずに書き、企業へ確認します。
求人側の対象範囲や条件のつながりが曖昧な状態と、自分の経験をどこまで数えるか迷う状態は分けます。前者は求人の書き方から決まらないため、企業へ条件の意味を質問します。後者は、自分が使った方法や見た指標を具体的に伝え、その経験を必須要件に含むかを確認します。
ポートフォリオ・職務経歴書と面接・問い合わせ・見送り候補に分ける
照合した各行は、次の四つへ送ります。
複数の行き先が出たら、まず独立した必須要件を満たさない求人を見送り、次に求人の書き方が曖昧な条件を問い合わせ、残った経験をポートフォリオと職務経歴書・面接へ分けます。
| 行き先 | 状態 | 次にすること |
|---|---|---|
| ポートフォリオ | 必須要件に当たり、公開できる記録がある | 必須要件との対応が先に読める順で載せる |
| 職務経歴書・面接 | 必須要件に当たるが記録がない、または公開できない | 対象・担当範囲・方法を職務経歴書に書き、話せる結果を面接用に整理する |
| 問い合わせ | 求人の対象範囲や条件のつながりが決まらない | 原文を示して、どこまで含むか聞く |
| 見送り候補 | 独立した必須要件に当たる経験がない | 「いずれか」で並ぶ別の条件にも当たらなければ候補から外す |
画面デザインに当たる記録は完成画面そのものです。情報設計やワイヤーが必須要件に当たり、その記録がある場合は完成画面より前に、公開後の改善が当たる場合は完成画面より後に置きます。
社内のA/Bテストの数値など、記録はあるが公開できないものは、そのまま載せません。職務経歴書には、公開できる範囲で対象、担当範囲、比較した方法、変えた箇所を書き、数値は伏せます。勤務先が認めるなら、数値を伏せた比較案や変更箇所をポートフォリオへ載せられます。加工や再現が必要な場合は、その旨を明記し、実務で使った原物のようには見せません。書類に出せない詳細だけを面接用に整理します。
問い合わせは、直接応募なら応募前の問い合わせ先、転職エージェント経由なら担当者、カジュアル面談があればその場で行います。事前に聞く経路がなければ、質問を残したまま応募し、面接で確認します。
求人票に中間成果物やプロセスの指定がなくても、選考で見ないとは限りません。指定がある場合は、完成画面だけでなく、指定された記録を見せられるかまで確かめます。
1案件の中身と順番を求人ごとに決める
例の人が、LPやサービスサイトを対象にし、数値に基づく改善を求める求人へ応募する場合を考えます。必須要件にワイヤー作成と数値に基づく改善があれば、1案件は次の順番が候補になります。
- LPの目的と、自分の担当範囲
- 自分で作ったワイヤーと、導線をそうした理由
- 完成画面
- A/Bテストで比べた案と、見た指標
- クリック率を受けて変えた箇所
社内数値を公開できない場合も、勤務先が認める範囲で数値を伏せ、比べた案と変えた箇所を載せられます。それも公開できなければ4と5を外し、職務経歴書には公開できる事実だけを書き、詳細を面接用に残します。数値を伏せたまま成果を大きく言い換えません。
WebサービスのUI経験を求める求人で、ECサイトのLPを含むか書き方から決まらないなら、ほかの必須要件の照合を進めたうえで対象の範囲を問い合わせます。モバイルアプリのUI実務を独立した必須要件にする求人は、Figmaやワイヤーの経験では埋まりません。「いずれか」で並ぶ別の条件にも当たる経験がなければ見送り候補です。
この例でポートフォリオへ載せるのは、ワイヤーが一般に良いとされるからではありません。応募先の必須要件にワイヤー作成があり、自分が実際に作り、公開できる記録があるからです。別の求人が画面デザインとFigmaだけを必須にするなら、同じ案件でも完成画面と担当範囲を先にします。
UI・UX以外も考える人は、見る経験を分ける
フロントエンドやWebディレクターも候補なら、UI・UXとは見る経験を分けます。2026年9月30日時点で当サイトPREVIOに掲載中の求人を、勤務地を絞らず題名で職種を分け、会社単位で全件集計したところ、フロントエンド求人ではReact・Vue・TypeScript・Next.jsのいずれかを必須要件に書く会社が約75〜80%、Webディレクター求人ではディレクション・進行管理経験を必須要件に書く会社が約80%でした。割合は5%単位で示しており、移りやすさの割合ではありません。フロントエンドは必須のフレームワーク経験、Webディレクターはディレクション・進行管理の経験を経歴書の担当範囲で示せるか確かめます。
この突き合わせで分からないこと
この記事の手順で分かるのは、求人票に書かれた必須要件と、自分が見せたり説明したりできる事実の対応までです。応募できるか、書類選考や面接を通るか、Web制作経験が選考でどれだけ評価されるかは分かりません。
当サイトの割合は掲載求人の書き方を数えたもので、日本の求人全体の構成ではありません。題名で抽出したため、UI/Webデザイナーのような兼務の題名や、UXデザインを担うPdMの求人も含みます。必須と歓迎は機械的に切り分けており、見出しのない求人や空欄の求人では実際の条件とずれる場合があります。約10〜15%の区分は対象会社をすべて読みましたが、約40〜50%の区分は無作為抽出ではない一部の会社を読んで比率を当てはめた推計です。同じ会社が表記の違いで別に数えられている場合もあります。
よくある質問
WebデザイナーからUIデザイナーへ転職できますか?
2026年9月30日時点で当サイトPREVIOに掲載中のUI・UX・プロダクトデザイナー求人を、勤務地を絞らず会社単位で集計すると、Web制作の経験で必須の経験要件の一つを満たせる求人を出す会社は約10〜15%でした。WebサイトやLPなどを必須に書く求人原文を読み、Web制作だけでその経験要件に当たると判断できた会社の割合です。ほかの必須要件や選考結果までは分かりません。この割合だけで決めず、応募先ごとに対象と作業を分け、自分の担当作業と記録へ一つずつ当てます。
UIデザイナーのポートフォリオには何を載せますか?
応募先の必須要件に当たり、自分が担当したと示せる記録を載せます。ワイヤーや改善結果を一律に足すのではなく、対象、担当範囲、手元の記録、公開可否を照らして1案件の中身と順番を決めます。
Figmaを使えればUIデザイナーへ応募できますか?
Figmaは道具の要件です。対象や作業の経験の代わりにはなりません。Figmaの使用に加え、アプリ・Webサービスなどの対象、情報設計や改善などの作業、実務年数が独立した必須要件なら、それぞれを照らします。
まず求人1件と、記録が最もそろう1案件を開く
最初にすることは、応募したい求人を1件選び、必須要件を対象と作業へ分けることです。次に、担当作業と記録が最もそろうWeb制作1案件を開きます。一つずつ当てたら、独立した必須要件を満たさない求人を先に外し、曖昧な条件を問い合わせ、残った経験をポートフォリオと職務経歴書・面接へ分けます。