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Webデザイナーの仕事はAI時代になくなる? 案件・相談の最初の頼まれ方でいち早く分かる
Webデザイナーの仕事がAIでどうなるか、三つの予想を整理します。自分の仕事を支える前提を一つ置き、案件や相談の最初の頼まれ方から変化をつかむ方法を書きます。
公開 2026年9月21日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・「なくなる」「残る」「デザイナー以外が作る」という予想は、調べた相手と見ている場所が違う
- ・この仕事を続ける計画は、これからも「作ってほしい」という形で仕事が来るという前提に乗っている
- ・変化をいち早くつかむには、最初の頼まれ方、任される判断、依頼が来る経路を見る
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Webデザイナーの仕事では、「バナーや LP は AI で作れる」と聞く一方で、「UI/UX まで考えられる人は残る」とも言われます。さらに、エンジニアや企画担当が AI で画面を作り、デザイナーを通さなくなるという心配もあります。
今すぐ、どの予想が当たるかは選べません。この記事の答えは、予想より先に、自分へ届く案件や相談を見ることです。 「作って」が「直して」に変わる、任される判断が狭まる、いつもの経路から依頼が来なくなる。この変化から、自分の仕事の先をいち早く読みます。
WebデザイナーとAIをめぐる三つの予想
予想の根拠は、雇用主への調査、仲介サイトの募集、受注中のデザイナーへの調査、X に出た個人の声と別々です。調べ方や場所が違えば、答えも割れます。
作る仕事が減る
世界経済フォーラム(WEF)の Future of Jobs Report 2025 は、雇用主に今後の採用意向を尋ね、Graphic Designers を 2030 年までに減少率が大きい職の側に置いています。
実際の募集を調べた例もあります。Management Science 掲載の論文では、画像生成 AI の登場後、世界大手のフリーランス仲介サイト 1 社で画像制作の募集が 17% 減りました。
バナーや LP のファーストビューのような単発の仕事は減る、という声もよく出ます。この予想が見ているのは、作る作業の一部と、仲介サイトに出た募集です。
UI/UX の仕事は残る
同じ WEF の調査で、UI and UX Designers は 2030 年までに伸び率が大きい職の側に置かれています。Graphic Designers と UI and UX Designers が反対側にあるため、「デザイナー」という一つの名前だけでは、この調査の予想も一方向には決まりません。
日本デザインが 2026 年 1 月に公表した調査では、2024 年と比べて 2025 年の受託量が増えたと答えた人が 7 割を超えました。回答者は、直近 3 か月以内に有償のデザイン案件を受託し、デジタル素材を制作したフリーランス・副業のWebデザイナー 110 人です。受注を続けている人からは「残る」という予想が立ちます。
WEF で伸びる側にあるから、UI/UXデザイナーなら安心だとは言えません。職種名が同じでも、何を任されるかは会社ごとに違います。だから、職種名より、自分へ届く頼まれ方を見ます。
デザイナー以外が AI で画面を作る
X では、エンジニアなどデザイナー以外の人が AI で画面を作り始めた、という声が出ています。デザイナーには仕上げだけを頼む、あるいは依頼しなくなるという予想です。
この三つは多数決で選べず、自分一人で今すぐ確かめることもできません。代わりに、自分が仕事を続ける計画を支える前提を一つ置きます。
予想を選ばず、自分の仕事が乗っている前提を置く
Webデザイナーとして働き続ける計画は、次の前提に乗っています。
これからも、自分のところには「作ってほしい」という形で仕事が来る。
ここで置くのは、今の仕事を続ける読者自身の前提です。「作ってほしい」が「すでにあるので直してほしい」に変われば、作る人を呼ぶ理由が動いています。依頼そのものが来なくなる崩れ方もあります。
AI サービスの新機能だけでは、この前提がいつ崩れるかは決まりません。Figma Make、Photoshop、Wix、v0 の公式ページを確認した範囲には、案件を出す会社・依頼主がデザイナーへいくら払うかは書かれていません。自分の次の案件まで判断するには、依頼する側の動きも要ります。
仕事を出す側の事情も動きます。Web サイトが検索から人を呼ぶ場所なら、訪れる人が減ることで、会社がサイトに予算をつける理由が変わりえます。Pew Research Center の調査では、Google の AI 要約が出たページのうち 26% で、そのページを最後に閲覧が終わりました。従来の検索結果だけが出たページでは 16% でした。分母は人ではなく、検索結果のページです。
仕事が出る理由は働き方で違います。受託ではクライアントが予算をつける理由、インハウスでは会社が人と時間を割く理由が、仕事の出方を左右します。BtoB SaaS では、エンジニアが試作品を作る方針になることも、別の機能を先に開発することもあります。優先順位や社内の分担が変われば、頼まれる仕事も変わります。
その判断が自分に見える形になるのが、案件や相談を渡されたときです。見る場所は、誰から仕事を受け取るかで決めます。
自分に見える最初の変化は、案件・相談の入り口に出る
自分が観測できる範囲で、早く変化が出る場所は、自分のところに来る依頼の入り口です。自分の職場の変化を、AI のニュースや求人票の更新より先に拾えます。会社やクライアントの最初の言葉まで遡らず、その仕事が自分の担当になったときから見ます。
まず、仕事が自分に届く場所を一つ決めます。表では、その仕事を自分に最初に渡した人の行を選びます。
| 自分に最初に仕事を渡す人 | 見る場所 | ここまで見ればよい |
|---|---|---|
| 制作会社のディレクターやプロデューサー | 自分に届いた最初のチャットとチケット | クライアントの問い合わせまで遡らない |
| 社内のプロダクトマネージャー、企画、営業、CS、上司 | 自分に届いた最初のチケット、チャット、打ち合わせメモ | 起票前に営業や CS が聞いた要望まで遡らない |
| クライアント | 問い合わせ、紹介、見積もり相談の最初の文 | 相手の社内会議まで遡らない |
制作会社のWebデザイナーでも、事業会社のUI/UXデザイナーでも、自分に届いた最初の頼まれ方で止めます。ディレクターやプロダクトマネージャーが言い換えた後の文でも、自分の仕事を決める言葉として残します。
叩き台がなかった仕事は、「作って」と「直して」を比べる
これまでゼロから始めることが多かった人は、「新しく作ってほしい」か、「すでに叩き台があるので整えてほしい・見てほしい」かを比べます。叩き台をクライアントが作ったのか、社内の人が作ったのか、分からなければ「不明」と残します。
「エンジニアが AI で画面を作り、デザイナーには整える仕事だけを渡す」という変化は、ここで拾えます。作った人と、最後にどんな判断を任されたかを一緒に見ると、単に進め方が変わったのか、担当が狭くなったのかを分けられます。
元から叩き台がある仕事は、任される判断を比べる
プロダクトの画面設計では、AI が広がる前から、プロダクトマネージャーのワイヤーや既存画面があることも珍しくありません。その場合、「叩き台あり・なし」は変化を示しません。
代わりに、自分がどこから判断するかを比べます。利用者の課題から考えるのか、画面の流れや情報の順番を決めるのか、決まった画面の見た目を整えるのか、最後の確認だけなのか。叩き台が同じようにあっても、任される判断が後ろへ動けば、自分の役割は変わっています。
依頼が来なくなった変化は、この入り口だけでは分からない
エンジニアや企画担当が AI で画面を作り、自分を通さずに完成させた仕事は、頼まれ方の記録に現れません。以前あった依頼の経路が減っていないか、チケットを起票する人が変わっていないかも見ます。理由まで分からないときの判断は、「変化なし」ではなく「自分の入り口からは見えない」です。
変わる前に残すこと、変わった後に見直すこと
選んだチャットやチケットで、次の四つを残します。
- 最初にどう頼まれたか
- 叩き台があったか
- 叩き台を作ったのはクライアント、社内、不明のどれか
- 自分にどんな判断を任されたか
四つが対応するように、たとえば「『新規 LP を作って』 / 叩き台なし / 該当なし / 構成と見た目を任された」と残します。元からワイヤーがある仕事なら、「『管理画面のワイヤーを詰めて』 / 叩き台あり / プロダクトマネージャー / 情報の順番と操作の流れを任された」と書けます。
一つの仕事の流れが終わったら振り返る
月末を待つ必要はありません。LP なら相談から公開まで、プロダクトなら企画からリリースや次の見直しまで、一つの仕事の流れが終わったところで読み返します。案件が月に 1 件なら、月ごとに結論を出さず、同じ経路から次の比べられる案件が来るまで待ちます。
同じ経路から来る近い仕事を、前と後で比べます。違う頼まれ方が仕事の区切りをまたいで現れれば、その変化が続いていると判断します。
叩き台の作り手や任された判断が毎回「不明」なら、選んだ場所では変化が見えません。実際には打ち合わせで担当が決まっていたなら、記録する場所をその打ち合わせに替えます。クライアントの最初の言葉までは遡らず、経路の変化は自分に仕事を渡した人へ聞きます。
「作って」が続く間に、任されている判断を言葉にする
完成した画面だけでなく、途中で自分が引き受けた判断を残します。なぜこの順番にしたか、どの案を捨てたか、ブランドに合わせて何を直したか。日報、1on1、案件の振り返りに書けます。
まだ要件を聞く場に入っていない人は、打ち合わせやデザインレビューへの同席を相談します。すでに要件から入っている人は、叩き台が作られる前の優先順位や利用者の課題の整理を担当できるか話します。引き受ける判断を一段早める動きです。
「直して」「見て」が続いたら、担当する判断を取り直す
仕事がなくなったと即断せず、何を直し、何を判断してほしいのかを聞きます。勤めている人なら、頼まれ方の変化を 1on1 や案件の振り返りで共有し、情報の順番、操作の流れ、ブランドの確認など、残っている判断のどこを担当するかを決めます。
クライアントから直接受ける人は、提案や見積もりで、叩き台を作る範囲と、直す場所を決める範囲を分けます。受託では予算がつく判断、インハウスでは人と時間を割く判断を見れば、次に自分が引き受ける範囲を決められます。
この記録で、これからも「作ってほしい」と仕事が来る、という自分の前提がまだ成り立つかを確かめます。崩れたときは、予想の当たり外れを待たず、自分の担当を見直せます。
確かめた範囲
- WEF の位置は人数ではなく、2030 年までの伸び率です。Graphic Designers の減少要因は「AI と情報処理技術」と「デジタルアクセスの拡大」で、AI だけではありません。実際の雇用の増減や、日本のWebデザイナーだけを測った結果でもありません。
- Management Science の公開ページで確認できたのは書誌と要旨です。要旨には、17% の比較対象と減少を測った期間が記載されていません。
- 日本デザインはWebデザインスクールの運営会社です。受注をやめた人や、依頼が来なくなった人は調査に含まれません。
- Pew Research Center は、米国の成人 900 人が共有した 2025 年 3 月の閲覧データです。日本の制作案件やプロダクト開発の量を示す数字ではありません。
- Figma Make、Photoshop、Wix、v0 の公式 6 ページでは、2026 年 9 月 20〜21 日に、既定で開いている範囲と個別に開いた項目を確認しました。ページ全体を読んだ記録はなく、各サービスを動かして品質を比べてもいません。
- 「webデザイナー ai なくなる」の Google 日本版 1 ページ目、関連する質問、X の一つの検索結果を 2026 年 9 月 20〜21 日に確認しました。個人の投稿、制作会社やスクールの記事は出典名を出さず、よく出る声としてだけ使っています。
よくある質問
Webデザイナーは何年後になくなりますか
年数では答えられません。AI の進歩だけでなく、会社が制作や開発に予算と時間を割く理由、社内で誰が作るかでも変わるためです。この記事では、何年後という予想の答えが出る前に、自分へ届く頼まれ方、任される判断、依頼の経路が動くと見ています。
AI が作るデザインの品質が上がれば、Webデザイナーの仕事はなくなりますか
品質だけでは決まりません。AI が多くを作れても、会社がWebデザイナーに判断や修正を頼む理由が残れば、仕事は残ります。反対に、品質が今のままでも、予算の使い道や社内の分担が変われば、頼まれる仕事は変わります。
求人票を見れば、Webデザイナーの将来性が分かりますか
求人票を読むと、職種別のランキングよりも、今どんな役割の人を採ろうとしているかが細かく分かります。一方、自分の職場の変化は、案件や相談の入り口で先に拾います。求人票で AI がどこに書かれているかを仕分ける手順は、自分の職種がAIでどうなるかは、ランキングより求人票が早いにまとめています。
次の案件で見る場所
ディレクターから届く最初のチャット、社内の相談用 Slack、担当になった最初のチケット、問い合わせメールのどれか一つを選びます。四つを残し、一つの仕事の流れが終わったら、前の頼まれ方と比べます。