AI と転職
AIで経理はなくなる? 一つの会計ソフトの公式説明では、AIが仕訳候補を作り、人が確認・修正する
AIで経理がなくなるとは断定できません。確認した一つの会計ソフトではAIが仕訳候補を作り、人が確認・修正します。当サイトの経理求人の約90%は本文にAIの記載がありません。自分の作業と求人票を確かめる手順を説明します。
公開 2026年9月27日 · 集計 2026年9月27日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・AIで経理がなくなるかは、一つの会計ソフトと現在の求人票だけでは断定できない
- ・確認した会計ソフトでは、AIが仕訳候補を作り、人が確認・修正して登録する
- ・当サイトの経理求人の約90%は本文にAIの記載がなく、記載がある仕事内容では効率化や業務改善の話が中心
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「経理はAIでなくなる」と聞くと、仕訳や決算のどこまでが変わるのか不安になります。AIで経理がなくなるとは断定できません。 確認した一つの会計ソフトでは、AIが仕訳候補を作り、人が確認・修正して登録します。2026年9月27日に当サイトPREVIOへ掲載中だった経理求人の全件を対象に、仕事内容と応募要件の本文でAI・AI・ChatGPT・Copilot・生成AIを探すと、5%単位に丸めて約90%が記載なし。記載がある仕事内容では、効率化や業務改善の話が中心でした。自分の作業と求人票を分けて見れば、今確かめられる変化が見えてきます。
AIで経理はなくなる? 一つの会計ソフトの「AI-OCRから入力」機能が自動で行う範囲
まず、実際の機能がどこまでを担うと説明しているかを見ます。マネーフォワード クラウド会計の「AI-OCRから入力」機能の使い方 | マネーフォワード クラウド会計サポートでは、流れは次のように分かれています。ページの更新日は2026年2月9日、確認日は2026年9月27日です。
- 人が証憑のファイルをアップロードする
- AI-OCRが仕訳候補を自動で作る
- 人が仕訳候補の内容を確認し、必要に応じて修正する
- 人が登録ボタンを押すと、仕訳登録とファイル添付がまとめて行われる
ここでは「仕訳」全体を自動で行うとは説明されていません。自動で行うと書かれているのは仕訳候補の作成です。 その後に、人が確認・修正して登録する手順があります。この一つの会計ソフトの「AI-OCRから入力」機能の説明で、置き換わると示されているのは、証憑を一つずつ手で入力し、ファイルを添付する部分です。確認と修正は、登録の前に人が行います。
自分の担当業務を5〜10の作業に分ける
自分の業務に当てはめるときは、「経費精算」「月次決算」のような大きな名前を、動詞のある作業へ分けます。5〜10個を目安にすると、ひとつずつ確かめやすくなります。
分けた後は、すべて同じ基準で整理します。基準は、公式説明が誰の作業としているかです。
- 会計ソフトが自動で行うと書いている
- 会計ソフトの流れで人が行うと書いている
- この公式説明では分からない
たとえば、月次決算、支払、経費精算を担当している人なら、次のように書けます。最後の列には、現在の自分が担う役割を「確認」「修正」「判断」「説明」「その他」のいずれかで書きます。担当していなければ「なし」とします。
| 作業 | 公式説明での位置付け | 現在の自分の役割 |
|---|---|---|
| 証憑ファイルをアップロードする | 人が行う | その他 |
| 自動提案された勘定科目が入った仕訳候補を作る | 会計ソフトが自動で行う | なし |
| 仕訳候補の内容を確認する | 人が行う | 確認 |
| 仕訳候補を適宜修正する | 人が行う | 修正 |
| 登録ボタンを押す | 人が行う | その他 |
| 支払データを作る | この説明では分からない | その他 |
| 月次の計上内容を決める | この説明では分からない | 判断 |
| 差異の理由を伝える | この説明では分からない | 説明 |
この表で大切なのは、公式説明に書かれていない作業を「人が行う」へ入れないことです。支払データの作成や月次計上については、今回確認したページだけでは分かりません。最後の列は将来の分担ではなく、現在の担当を記録する欄です。求人票でAIと結び付く仕事を見つけたとき、この列と照らせば、自分がしている確認・修正・判断・説明のどこについて応募先へ聞くかを決められます。
「この説明では分からない」に入った作業は、そこで止めません。自社で使っている会計ソフトの公式サポートや機能説明を開き、その作業について次の二つを読みます。
- 「自動で」何をすると書いているか
- 登録や確定の前に、人が何を確認・修正すると書いているか
応募先について調べる場合は、求人票に会計ソフト名があればその公式説明を読み、書かれていなければ面接で利用中のソフトを聞きます。公式説明で確認できた内容に合わせて、表の位置付けを書き換えます。この記事で取り上げた会計ソフトは読み方の例です。
経理求人の約90%は本文にAIの記載がない
今の経理求人の多くは、本文でAIの話をしていません。AIの記載がない求人でも、仕事内容そのものを読む必要があります。
AIの書かれ方は、本文に該当する語があった記載を1人が区分しました。ここで「雇用主」は、求人を通じて実際に採用する会社を指し、同じ雇用主の経理求人をまとめています。求人タイトル、PR、仕事内容・応募要件とは別の欄にある募集背景、会社概要、福利厚生は対象外です。ただし、仕事内容や応募要件の本文中に「募集背景」という見出しで書かれた文は対象です。「AI」の前後に英字がない形を探すためGenAIは拾わず、機械学習も探す語に含めていません。
| 何に対する割合か | 本文から読めたこと | 割合 |
|---|---|---|
| 本文にAIの語がある雇用主 | AIが雇用主の事業・サービスの紹介だけに出る | 約40% |
| 本文にAIの語がある雇用主 | 自社経理でAIを使うと仕事内容に書く | 約30% |
| 本文にAIの語がある雇用主 | 上の約30%から、仕事内容か迷う記載を外す | 約20% |
| 経理の求人を出す会社(会社名で数えた) | 自社経理でAIを使うと仕事内容に書く | 5%未満 |
仕事内容と数えるか迷う記載の扱いによって、表の二つの結果が分かれます。また、本文にAIの語がある雇用主を分母にした結果と、経理の求人を出す会社名の数を分母にした結果は、横並びにはできません。
読む求人は、自分の経験年数と役職に合うものから選びます。異なる雇用主の求人を3件ほど読み、仕事内容にAIがなければ「記載なし」と残します。確認した中には、同じ雇用主の別の経理求人に、自社経理でAIを使う仕事内容が書かれていた例もありました。別の経理求人があれば、そちらまで見て判断します。
AIの記載がなくても、仕事内容に「業務改善」「業務フロー」「仕組み化」などがあるかを見ます。これらは、AIを使う仕事内容にも多く現れた仕事のテーマです。ただし、その語だけでAIを使っているとは判断せず、応募先へ利用中のツールと改善対象を聞く入口にします。
求人票では、AIが何の話かを分ける
本文にAIがあっても、すぐに自社経理の仕事の話とは読めません。雇用主の事業紹介、応募者に求める経験、経理が扱う事業の説明も同じ本文に入るためです。
ここで分けるのは、仕事内容と応募要件の本文内に書かれている内容です。次の区分を使い、該当するものすべてに印を付けます。一つの記載が二つ以上に当てはまることもあります。
| 区分 | 本文に書かれている内容 | 読み方 |
|---|---|---|
| 雇用主の事業・サービス | AIを使った事業やサービスの紹介 | 自社経理で使う話とは分ける |
| 自社経理での利用 | 経理でのAI導入や業務の見直し | 何の業務と結び付くかを見る |
| 自社経理に関する取り組み | 職場の魅力、採用の背景、社風、全社方針 | 現在の担当業務とは分ける |
| 経理代行での利用 | 顧客向けの経理代行業務 | 自社経理とは分ける |
| 応募者への要件 | AI活用の経験、学ぶ意欲、変化への適応 | 必須経験か歓迎経験か、関心だけでよいかを分ける |
| 経理が扱う対象 | AI事業の会計、AI投資の管理 | AIを使う話とは分ける |
| その他 | 事業環境、法律知識など | 経理での利用と決めない |
「雇用主の事業・サービス」は欄の名前ではなく、記載内容の区分です。自社経理での利用に印が付いた求人だけ、次にAIと結び付いている仕事を読みます。事業紹介や応募要件だけなら、自分が担当する経理業務とは分けて判断できます。
職種を問わず求人票のAI記載を読む手順は、自分の職種がAIでどうなるかは、ランキングより求人票が早いでも扱っています。
仕事内容では、AIと結び付けて書かれた仕事を読む
自社経理でAIを使うと仕事内容に書かれていたら、AIという語だけを抜き出さず、何と結び付けて説明しているかを見ます。
雇用主ごとの記載を数えると、よく出た語の上位は次の五つでした。多い順です。
- 効率化
- 業務改善
- ツール・SaaS(AIツール自体を指す記載を含む)
- 業務フロー
- 仕組み化
このほかに、BPR・再設計、DX・デジタル化、自動化、レポート・文書作成、データ集計・分析、会計システムなどもありました。
具体的な経理処理の名前より、仕事の進め方を変える語が中心です。数えた範囲では、仕訳・経費精算・請求書・税務は、自社経理でAIを使う仕事内容の記載に含まれていませんでした。ただし、AIの語を探す条件から外れた「GenAI」の記載には、経費精算の突合へ触れた求人があります。前の結果は「数えた範囲では該当なし」であり、経理求人全体に該当する記載がないという意味ではありません。
決算・連結・開示へAIを直接結び付けて書いた雇用主は、本文にAIの語がある雇用主の5%未満でした。決算などとAIが別の担当項目として並ぶだけの記載は、直接結び付くものに含めていません。
仕事内容で自社の経理にAIを使うと書いた求人では、仕訳や決算そのものより、業務の進め方を改善する担当として書かれる例が中心です。応募先を読むときは、AIの有無だけでなく、改善する対象が自分の経験とつながるかを見ます。
自分の作業と応募先の説明を照らす
求人票は、自分が分けた作業のどれについて、雇用主がAIを使うと書いているかを確かめるために読みます。
- 自分の担当業務を、動詞のある5〜10の作業に分ける
- この記事で扱った一つの会計ソフトを例に、「会計ソフトが行う」「人が行う」「この説明では分からない」の分け方をつかむ
- 「分からない」作業は、「自分の担当業務を5〜10の作業に分ける」の手順で確かめて表を書き換える
- 求人票の本文で、AIが雇用主の事業紹介、仕事内容、応募要件など、何の話として書かれているかを分ける
- 自社経理の仕事内容にAIがあれば、結び付いている仕事の語を抜き出す。AIがなければ、業務改善・業務フロー・仕組み化などを見る
- 自分の作業表と並べ、公式説明や求人票だけでは分からない点を質問にする
仕事内容に「AIを活用した業務効率化」とだけ書かれているなら、応募先には次の順で聞けます。
- どの経理業務で使っているのか
- 会計ソフトやAIは何を作るのか
- 誰が内容を確認し、必要な修正をするのか
- 例外を判断し、結果を説明するのは誰か
仕事内容にAIがなければ「記載なし」と残し、業務改善などの記載があれば、使っているツールと改善する作業を質問にします。
確かめた範囲
- 公式ページには、仕訳候補の精度や必要な修正量は書かれていません。
- 求人集計の対象は当サイトPREVIOの掲載求人で、日本の経理求人全体を表すものではありません。
- 求人票に書かれている内容が、職場ですでに行われているかは確かめていません。本文にAIがないことも、その職場でAIを使っていないことを示しません。
一つの会計ソフトと現在の求人票から、AIで経理がなくなるとは断定できません。確かめられたのは、仕訳候補の作成と確認・修正の分担、そして求人票に書かれた現在の仕事の範囲です。
次にすることは一つです。気になる経理求人を1件開き、仕事内容にAIがあるか、あれば何と結び付いているか、なければ業務改善・業務フロー・仕組み化の記載があるかを見ます。今経理をしている人は、その記載を自分の作業表の役割と照らしてください。