転職の判断

派遣で働いた期間は経験年数に入る? 「経験3年以上」の求人に応募する時の数え方

派遣・契約社員として働いた期間を、求人の「経験◯年以上」に足してよいかと、その書き方をまとめました。兼務・育休・契約の切れ目の空白の書き方、合計と内訳を並べる職務経歴書と職歴欄の見本、年数の中身の書き方、会社の数え方が求人から読めない時の応募の決め方と、面接での答え方を載せています。

公開 2026年10月13日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること

  • ・派遣・契約・アルバイト、兼務、育休、契約の切れ目の空白を、経験年数にどう入れて書くか
  • ・合計と内訳を並べる職務経歴書・職歴欄・職務要約の見本と、その期間にしてきた仕事を「誰の・何を・どのくらい」で書く例
  • ・会社の数え方が求人から読めない時に応募を何で決めるかと、面接で「実質何年?」と聞かれた時の答え方
目次開く
  1. 01どの期間を経験年数に足せる? 派遣・アルバイト・兼務・育休・空白
  2. 02職務経歴書・履歴書での書き方の例
  3. 03その期間にしてきた仕事の書き方
  4. 04会社は派遣の期間をどう数える?
  5. 05面接で「経理は実質何年ですか」と聞かれたら
  6. 06よくある質問
  7. 07集計の条件と注意

「営業事務経験3年以上」の求人を見て、派遣で働いた期間を足せば届くけれど、足していいのか、足したら盛ったことにならないかで手が止まっている。兼務していた期間や育休があって、自分の年数をどう数えればいいか分からない、という人もいると思います。

派遣や契約社員として同じ仕事をした期間は、経験年数に足して書いてかまわないと私は考えます。民間の求人の「経験◯年以上」の数え方を決めた法律の決まりも、派遣だから外すという決まりも見当たらず、年数の条件は求人を出す会社がそれぞれ決めて書いています。

盛らないための書き方は、合計と内訳を並べることです。たとえば「営業事務 3年5か月(うち派遣 1年11か月)」。兼務していた期間は割り引かずにそのまま書き、兼務だったことと割合を添えます。盛ったことにしないために大事なのは、年数を控えめに書くことではなく、内訳を隠さないことだと私は考えます。

会社がその年数をどう数えるかは、求人からはほとんど読めません。当サイトの掲載求人(2026年10月13日時点)では、応募要件に年数を書いた求人のうち、「通算」や雇用形態などの語を含む求人の割合は会社単位で 1% 未満でした。そのため書類では、その期間にどんな仕事をしてきたかを具体的に書きます。

どの期間を経験年数に足せる? 派遣・アルバイト・兼務・育休・空白

期間の種類ごとに、足すかどうかと書き方をまとめると次のとおりです。

期間経験年数に足すか(私の考え)書き方
派遣・契約社員・アルバイトで、応募する仕事と同じ仕事をした期間足す雇用形態を( )で添え、合計と内訳を並べる
応募する仕事と違う仕事のアルバイト足さない職歴欄には書く
兼務していた期間割り引かずに期間を書く兼務だったことと、おおよその割合を添える
育休・休職休んだ期間は分けて書く会社の行の下に、休んだ期間を 1 行添える
契約の切れ目などの空白引いて書く合計を実際に働いた月数にそろえる

表の「足すか」は決まりではなく、私の考えです。とくに育休・休職や空白の扱いは採用者ごとに違います(例はよくある質問の最後に)。

公的な書き方の手本にも、派遣の期間を期間つきで書く例があります。厚生労働省・ハローワークの冊子「職務経歴書の作り方(令和2年5月発行、厚生労働省職業安定局・都道府県労働局・ハローワーク)」には、派遣で働いてきた人の記載例があり、派遣先の会社名の後に(派遣元の会社名より派遣)と添えて、派遣の期間を期間と業務内容つきの職種の経歴として書いています。派遣社員・契約社員・アルバイトの場合は雇用形態を( )書きで書く、とも説明しています。アルバイトの記載例には「販売店店員(学生時代を含め通算○年○ヶ月)」のように、職種ごとに通算して書く形もあります。

求人の年数の条件については、厚生労働省の「厚生労働省:労働者の募集及び採用における年齢制限禁止の義務化に係るQ&A」は、年齢不問の求人に「○○業務の経験○年以上」と付けることはできるが、合理的な理由がなく非常に長い期間を設定する場合などは適当ではない、としています。あわせて会社には、仕事に必要な経験などをできる限り示すよう求めています。

ただし、正社員の経験に限ると書いた求人もあります。当サイトの掲載求人では、応募要件に年数を書いた求人のうち、「正社員経験◯年以上」と正社員の経験に限った求人の割合は会社単位で約 1% で、派遣やアルバイトは不可と書き添えた求人もありました。こうした求人では、派遣の期間は年数に数えられません。

契約の切れ目で 1 か月空いた、といった空白は、引いて数えるのがよいと私は考えます。職歴欄の日付を見れば空いた期間は分かるので、合計を実際に働いた月数にそろえておけば、聞かれた時の説明が食い違いません。引いても「3年以上」に入るなら、引いて損をすることはありません。

職務経歴書・履歴書での書き方の例

ここから先の数字は、すべて架空の例です。

派遣を足す時

職務経歴書では、仕事の種類ごとに見出しを立て、合計と内訳を並べます。会社が 2 つでも同じ仕事なら、1 つの見出しにまとめます。冊子では「キャリア式」と呼ばれる、職務の種類ごとに整理する書き方です。

  • 例: 営業事務 3年5か月(うち派遣 1年11か月)
    • 20XX年◯月〜現在(1年6か月) ◯◯株式会社(正社員)
    • 20XX年◯月〜20XX年◯月(1年11か月) △△株式会社(□□株式会社より派遣)

見出しの下には、会社ごとに 2〜3 行ずつ、扱った商材や取引先の違いを書きます。応募先の業種に近い会社の行を、少し詳しく書いてもかまいません。

履歴書の職歴欄も、派遣先と派遣元の名前を両方書きます。期間は、派遣会社に登録した日ではなく、派遣先で働き始めた日から最後に働いた日までにすると、職務経歴書の年数と日付がそろいます。内訳を書かなくても、職歴欄を読めば派遣だった期間は分かります。

兼務していた時

割り引いて「2年半」と書くと、5年間ずっと経理に関わってきたことが伝わりません。例のように、期間に割合と担当した業務を添えます。

  • 例: 20XX年◯月〜現在(5年) 営業事務・経理を兼務(経理は業務のおよそ半分)
    • 経理の担当: 請求書の発行、支払い、経費精算、月次締めの補助(年次決算は税理士事務所に委託)

「月次締めの手伝い」とだけ書くと、どこまでやっていたかが応募先に伝わりません。締めの中で自分が受け持っていた作業(売掛金の消込、仕訳の入力、資料づくりなど、実際にしていたもの)を書き出すと、応募先が自分の求人と比べて判断できます。

育休があった時

在籍期間は入社から今までで書き、休んだ期間は会社の行の下に 1 行添えます。書いておかないと、在籍年数と職務の年数の合計が 1 年合わず、読む側が戸惑います。

  • 例: ◯◯株式会社 20XX年4月〜現在(在籍13年)
    • うち20XX年4月〜20XX年3月は育児休業

時期の順に並べる場合は、年数の合計が合うように、休んだ期間も 1 行にします。

  • 例:
    • 20XX年4月〜20XX年3月 営業事務(4年)
    • 20XX年4月〜20XX年3月 育児休業(1年)
    • 20XX年4月〜20XX年◯月 営業事務(3年)
    • 20XX年◯月〜現在 営業事務・経理を兼務(5年、経理は業務のおよそ半分)

職務要約に書く時

職務経歴書の最初の職務要約にも、「うち派遣」や「兼務」を短く入れます。要約に「経理5年」とだけあり、下の職歴で兼務だと分かると、書類の中で話が食い違って見えます。

  • 例: 営業事務として3年5か月(うち派遣1年11か月)、受発注の入力・見積書の作成・電話応対を担当。
  • 例: 営業事務と兼務で経理実務5年(請求書発行、支払い、経費精算、月次締めの補助)。

その期間にしてきた仕事の書き方

特別なことをしていないと思う仕事でも、誰の仕事を支え、何を、どのくらいこなしていたかを書けば、受け持っていた量が伝わります。

  • 例: 営業部で営業担当◯名の事務を担当。取引先約◯社の受発注入力(使用システム: ◯◯)、見積書の作成、取引先からの電話応対を行う。受注は1日◯件ほど。

数は正確でなくてかまいません。取引先の数や担当した営業の人数は、名簿やメールを見れば数え直せますし、1 日の件数は「多い日で◯件、ふだん◯件」とおおよそで書けます。ただ、作った数は書かないでください。面接で聞かれた時に話がつながらなくなります。

兵庫労働局のサイトにあるハローワークの資料「『経験不問』求人について」は、違う職種を希望する人に向けて「経験不問」の求人を説明したものです。事業所が求めるスキル・経験は組織の業務内容や人員構成などによって変わり、身につけた技術やノウハウは在籍期間だけでは見えず個人によって幅がある、として、自分の業務内容を見直すことが必要だとしています。

会社は派遣の期間をどう数える?

2026年10月13日に、当サイトの掲載求人(掲載中で応募要件の書かれた求人)の応募要件を数えると、次のようになりました。会社単位は、会社ごとに該当する求人の割合を出し、会社で平均した値です。

  • 応募要件のある求人のうち、「◯年以上」がある求人は約 45%(求人単位。5% 単位に丸めた値)
  • 応募要件に年数を書いた求人のうち、「正社員経験◯年以上」と正社員に限った求人は会社単位で約 1%。冒頭の「通算」や雇用形態などの語を含む求人と足しても、数え方まで書いた求人はごく一部
  • 応募要件に「必須」と「歓迎」の両方の語がある求人では、会社単位で約 9 割が年数を必須の側に置いている

正社員に限ると書いた求人を除けば、派遣の期間をどう数えるかは求人を読んでも分かりません。また、年数を必須の欄に書くのは珍しくないので、必須の欄に「3年以上」とあるだけで諦める理由にはなりません。

書類選考で、派遣や兼務の期間が正社員・専任の期間と比べてどう見られるかは、外からは分かりません。代わりに見るのは、求人の仕事内容と、自分がしてきたことの重なりです。

たとえば仕事内容が「月次決算、売掛・買掛管理、経費精算」の経理の求人なら、請求書の発行(売掛の側)、支払い(買掛の側)、経費精算をしてきた人は、売掛・買掛管理と経費精算の 2 つが重なります。足りないのは月次決算を自分で回した経験です。そこは、締めの中で受け持った作業を具体的に書きます。これだけ重なるなら、私は応募してみる価値があると考えます。結果は請け合えませんが、兼務の年数をどう数えるかは、応募した先でしか分かりません。

求人票では、年数が「必須」の欄にあるか、「あれば尚可」「歓迎」の欄にあるかも読みます。「あれば尚可」は、一般には、その経験が無くても応募できるという書き方です。ハローワーク渋谷が事業主向けに作った資料「求職者にアピール!! 応募したくなる求人票の作り方」は、「あれば尚可」でも必要だと思う求職者が多い、と書いています。

応募の前に確かめたいなら、求人の問い合わせ先に「派遣で同じ業務をした期間も、経験年数に含めますか」と聞く手があります。応募条件を確かめるだけなので、この一言で足ります。どこまで答えてもらえるかは相手次第です。

面接で「経理は実質何年ですか」と聞かれたら

兼務の年数を聞かれたら、関わった年数と、専任に直した年数を、理由と一緒に両方言います。

経理に関わって5年です。営業事務と兼務なので、時間で言えば半分ほど、専任に直すと2年半くらいです。

食い違って見えるのは、書類に「5年」とだけ書き、面接で初めて「2年半」と言った時です。

派遣から正社員に移った理由を聞かれた時は、一般的な助言になりますが、これから何をしたいかを先に言い、前の職場への不満から話し始めないほうがよいと思います。

派遣先には正社員の枠がなく、同じ営業事務を長く続けられる形にしたくて、正社員として移りました。

給与のことを重ねて聞かれたら、「時給制で先が見えにくかった」とそのまま答えればよいと思います。

よくある質問

アルバイトの期間は経験年数に入りますか

応募する仕事と同じ仕事をしていたなら、派遣と同じく足して、雇用形態を( )で添えます。冊子のアルバイトの記載例も、学生時代を含めて職種ごとに通算して書いています。仕事の中身が違うアルバイト(事務の求人に対する販売のアルバイトなど)は、その仕事の年数には入れません。ただ、職歴としては書くものなので、消す必要はありません。

業務委託やフリーランスで同じ仕事をした期間は?

私は、派遣と同じように、期間・契約の形・中身を並べて書き、どう数えるかは会社に任せるのがよいと考えます。「(業務委託)」と添え、誰から何を請けて、どのくらいの量をこなしていたかを書くと、応募先が、雇われて働いた期間と並べて読めます。

年数が少し足りない時は、応募してもいいですか

年数が「尚可」の欄にあるなら、一般にはその経験が無くても応募できる書き方なので、応募してかまわないと考えます。「必須」の欄にある場合も、仕事内容の重なりが大きければ、私は出してみる価値があると考えます。書類では、その期間にどんな業務を、どのくらいしたかを具体的に書きます。通るかどうかは会社の判断です。

「3年以上(目安)」と書かれていたら?

当サイトの掲載求人では、応募要件に年数を書いた求人のうち、年数に「目安」「程度」を添えた求人の割合は会社単位で約 1 割でした(2026年10月13日時点)。目安と書いてあれば、年数ちょうどでなくても中身を見て判断するつもりがある、と読むのが自然です。少し足りない場合も、重なりのある仕事なら応募の候補に入れてよいと考えます。

実務経験年数はどう計算しますか

民間の求人の実務経験年数の数え方を決めた決まりは見当たりません。数え方を文書で決めている例(下の介護福祉士や群馬県病院局)では、条件がそれぞれ違います。私は、職務経歴書に「3年5か月」のように期間を月まで書いておくのがよいと考えます。応募先が自分の条件と比べやすくなるからです。

資格の受験資格の実務経験と、同じ数え方でいいですか

同じではありません。私が見た例では、数え方を文書で決めている採用者や試験は、条件をそれぞれ定めていて、中身も違います。たとえば介護福祉士の受験資格では、兼務は、辞令等で明確で、主たる業務が介護等である場合に限って対象になり(「[介護福祉士国家試験]受験資格:実務経験の範囲:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」)、在職期間で数える従業期間には産休・育休などの期間も入りますが、実際に業務に従事した日数には休暇・欠勤などの日は入りません(「[介護福祉士国家試験]受験資格:実務経験+実務者研修:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」)。群馬県病院局の病院事務の採用では、通算できる職務経験に週 30 時間以上の勤務を 1 年以上続けたなどの要件があり、1 か月以上続けて職務についていない期間(産前産後休暇を除く)を別に書かせています(群馬県病院局の病院事務(令和9年4月1日採用)の「履歴書」)。民間の求人に、こうした決まりをそのまま当てはめる必要はありません。

集計の条件と注意

  • 当サイトの数字は、当サイトの掲載求人を数えたもので、市場全体の求人の割合ではありません
  • 「通算」や雇用形態などの語(通算・雇用形態・派遣含・派遣可・形態不問)を含む求人の数には、その求人自身の雇用形態の説明も入るので、「1% 未満」は上限の見積もりです
  • 「正社員経験◯年以上」は、正社員の就業・勤務・実務の経験に年数を付けた書き方を拾いました。必須と歓迎の位置は、応募要件に両方の語がある求人だけで判定しています。「歓迎」には「未経験大歓迎」のような、見出しでない語も入ります
  • この記事の「足して書いてかまわない」は、外す決まりが見当たらないことと書き方の手本からの私の考えで、選考に通るかどうかではありません
  • 合計と内訳を並べる形そのものは、冊子には載っていません。冊子の通算の例と、派遣の記載例を組み合わせたものです。空白を引く、派遣先で働き始めた日から数える、育休を会社の行の下に書く、は書き方の決まりではなく、書き手の判断です
次のキャリアを、見逃さない。無料で始める